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《GM》 では、初めに自己紹介お願いしますー 《フィゼリア》 《フィゼリア》 初回自己紹介 《フィゼリア》 【フィゼリア】「フィゼリアよ。炎術師の家に生まれた使い手よ。」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「それなりに自分の力には自信があるわ。最も、努力の上で成り立った力だけど。」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「まぁ、私にかかればメイデンの依頼などたやすい事でしかないわ。」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「期待して待っていると良いわ。――速攻で片付けてきてあげるから。」 《フィゼリア》 http //www.grifis.net/trpg/wiki/wiki.cgi/15thmoon/HC?page=%A5%D5%A5%A3%A5%BC%A5%EA%A5%A2%A1%E1%A5%D5%A5%A9%A5%EB%A5%B7%A5%A6%A5%B9 《フィゼリア》 《GM》 ランドリューフ戦記 ~ノブレス・オブリージュ~ 《GM》 《GM》 フィゼリアは今、特に仕事があるわけでもなく。長い自主休暇の中、少し温泉でも行こうかな、みたいな心地で一人旅をしています。 《GM》 街道沿いに歩いていくと、次第に見知らぬ土地の山の中に入っていきます。街道は問題なく続いているので、そのまま歩けば別の街までつきそうです。 《GM》 しかし、街道の左右は樹木が生い茂っており、若干見通しが悪い印象を与えます。また、他に同行者はなく、通りすがる人も殆どいません。▽ 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…街道の癖にちゃんと整備してないのかしら…。」小さく呟けばこれだから…とか呆れたような呟きをもらし、歩を進めていき。 《GM》 そこに、フィゼリアの前後左右からがさがさっと物音がしたと思うと、10人の山賊らしき男共が現れます。 《GM》 アベル(山賊)「ほう、これはこれは。こんな美女が一人旅なんて、危険で行けないねぇ」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「あらあら…ご忠告痛み入るわ――で、何の用かしら。」見下すような声音で立ち止まり、不機嫌そうに周りを見やれば。 《GM》 イッポリト(山賊)「俺達の家まで案内してやるよ」 《GM》 ウィリー(山賊)「たっぷりと可愛がってやるぜ。売るのには勿体ないからな」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「遠慮しておくわ――貴方たちには私はもったいないもの。」 《GM》 とはいえ、メイデンのフィゼリアとしても、この数は多勢に無勢。苦戦を強いられるかと思っていると… 《GM》 【男】「まてぃ!!」白馬に乗った上質の服を着た青年が、フィゼリアと山賊達の間に割って入ります 《フィゼリア》 【フィゼリア】「(………今度は何よ。)」その様を見つつ。 《GM》 【エクトル(山賊)】「なんだ、こいつは!!」 《GM》 【男】「旅の方。メイデンとお見受けします。助太刀しますので、後方の4人をお願いします」白馬から下りると、脇に吊したブロードソードを抜き、山賊共を相手に構えます。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「別にいいけど…貴族のお坊ちゃんが正義感だけで割り込んでも叩きのめされるだけよ。」 《GM》 【男】「ご安心を。この程度の相手には後れを取りませんので」事無げに言う様は、自信たっぷりなようで。 《GM》 【アベル(山賊)】「ちっ、ナイト気取りのつもりか!!」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…そ。ならいいわ。」くるり、と踵を返せば、手をかざし――魔力が収束していく。「悪いけど相手が悪かったと諦めなさい。」 《GM》 【ミッシェル】「ナイトではありません。ノーブルです。賊共め、ミッシェル・ドラクロワがお相手致そう!」 [アベル、イッポリト(6)][ウィリー、エクトル(7)][フィゼリア(6)] 《GM》 では、戦闘です。プチモブ扱いで、二人で一体の敵です 《GM》 開幕は無いみたいなので、こちらに無ければ毎回飛ばしますね 《フィゼリア》 あーい 《GM》 では、こちらから参ります 《GM》 【ウィリー(山賊)】「こちらとて生活が掛かってるんだ、舐めるなよ! 行くぜ、エクトル!!」 《GM》 【エクトル(山賊)】「おう! 俺達のコンビは最強!!」 《GM》 《ダークネスヒット》 《GM》 3d6+3 kuda-dice yumeno_GM - 3D6+3 = [5,1,2]+3 = 11 《フィゼリア》 シールド:13点 《GM》 マジで!? うわ、堅いなぁ 《GM》 【ウィリー(山賊)】「なに!? 俺達の攻撃が届かない?!」 《フィゼリア》 何か計算を間違えてるような気もしなくもないけど(滅 《フィゼリア》 他APを飛ばして防ぎつつ 《GM》 次はフィゼリアですね 《フィゼリア》 ブレイズショットで後ろの方を撃つ。 《フィゼリア》 マジックルーン 《フィゼリア》 3d6+13 kuda-dice Y06_Fizeria - 3D6+13 = [4,2,6]+13 = 25 《GM》 うわ、あっさりと散っていきます 《GM》 【アベル(山賊)】「くそー、服すら剥げないとは!」 《GM》 【イッポリト(山賊)】 《GM》 【イッポリト(山賊)】「やられたー!!」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「炎の魔術はその破壊力こそが正義よ――。」組み上げた魔術式を一振りして炎を放つ [ウィリー、エクトル(7)][フィゼリア(6)] 《GM》 では、次ターン 《GM》 【ウィリー(山賊)】「よくもアベルとイッポリトを!!」 《GM》 【エクトル(山賊)】「負けるものか!!】 《GM》 《ダークネスヒット》 《GM》 3d6+3 kuda-dice yumeno_GM - 3D6+3 = [4,2,6]+3 = 15 《フィゼリア》 【フィゼリア】「先に喧嘩売ってきたのはそっちじゃないのよ。」 《フィゼリア》 シールドで6点まで防いで胸AP2まで飛ばし 《GM》 アクトはあります? 《フィゼリア》 特になしでー 《GM》 はーい。ではフィゼリアどうぞ 《フィゼリア》 ブレイズショット+マジックルーン 《フィゼリア》 3d6+13 kuda-dice Y06_Fizeria - 3D6+13 = [4,4,6]+13 = 27 《GM》 はい、落ちた 《GM》 【ウィリー(山賊)】「うわー、もうダメだー!」 《GM》 【エクトル(山賊)】「仇も取れずに負けた…すまねぇ」 《GM》 ばたばたと、4人の山賊は倒れていきます。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………次は。」そのマントを翻し、貴族の坊ちゃんの方に向き直り、術式を展開しながら。 《GM》 【ミッシェル】「あぁ、そちらも終えましたか」こちらは既に、ブロードソードの血糊を布で拭っている最中で。6人の山賊がばったりと倒れています。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「え?」一瞬呆気にとられてしまって。「…そ、う。強いのね?」 《GM》 【ミッシェル】「言ったじゃありませんか。この程度の相手には後れを取りませんと」信じてなかったその様子に苦笑しながらも、白馬の方に行き、外套を取ってくる。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「……そう。」少しばかり服などを斬られた自身としては何か悔しさも覚えながらも。 《GM》 【ミッシェル】「災難でしたね。そのような格好では旅も出来ないでしょう。ここで会ったのも何かの縁です。私の屋敷に来ませんか?」若干はだけたフィゼリアの胸を隠すように、外套を肩にかけさせてくる。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「……まぁ、そうね。」自らの美貌を晒して歩くのも好きではなかったから。「じゃあ厚意に甘えるわ。」 《GM》 では、ミッシェルと共に白馬に跨ると、ぱっかぱっかと街道を駆けていきます。 《GM》 《GM》 しばらく街道を歩くと、開けた場所に出る。遠目にも見えるのが、ミッシェル・ドラクロワ男爵の屋敷である。1時間ほど馬を駆けさせ、やっとの事でたどり着く。 《GM》 屋敷は大きいが質素堅実な作りで、持ち主の人格が伺える。掃除や庭の手入れも行き届いていて、ゴミ一つ落ちていない。 《GM》 馬宿に白馬を入れると、玄関先でメイドが待っている。 《GM》 【エロディ(メイド長)】「お帰りなさいませ。ミッシェル様、そちらの御方は?」 《GM》 【ミッシェル】「警備の最中に会った旅人の方だ。客人として扱って欲しい。あと、服の用意も頼もう」 《GM》 【エロディ(メイド長)】「畏まりました。では、お入りください」玄関の扉を開けて、二人を中に誘導します。▽ 《フィゼリア》 【フィゼリア】「……(随分と、また。)」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「綺麗にしているのね。」 《GM》 【ミッシェル】「如何しましたか?」物珍しげに屋敷を見渡すフィゼリアに、声を掛ける。屋敷の中は美術品などは少なく、若干殺風景に見えるかも知れない。また、メイド達がよくすれ違うのを見かける。 《GM》 【ミッシェル】「メイド達が良くやってくれますので」言われてみると、そこら中で丹念に掃除をしているメイド達を見かける。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…ふうん………。」それだけで納得したのか、足を進め。 《GM》 【ミッシェル】「では、私はこれで。職務がありますので。もしよろしければ、夕食をご一緒するのは如何ですか?」廊下の分かれ道で足を止めると、そう話を切り込んでいく。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…そこまでしてもらうのも悪い気がするのだけども。」 《GM》 【ミッシェル】「お気になさらず。折角ここまで足を運んでいただいたのですから。それに、貴女とは色々と話してみたいですからね」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………――。」考える。多分きっと、断っても無駄だろうから。「…じゃあ厚意に甘えておくわ。」 《GM》 【ミッシェル】「では、夕食の時に会いましょう」一礼をしてから、立ち去っていく。 《GM》 【エロディ(メイド長)】「では、お客様。こちらへ」メイド長は足を運び、フィゼリアを誘導する。「お客様、長旅で汗を掻かれたでしょう。お風呂は如何ですか?」廊下の真ん中で止まり、窓から見える露天風呂に目を運ばせる。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…ほんとでたらめな家ね。…そうさせてもらうわ。」 《GM》 【エロディ(メイド長)】「では、こちらです」そう言って脱衣所まで案内する。脱衣所も普通の家と比べると格別に広いが、それ以外は普通の家のより上等な調度品を使ってある以外は変わりなく。 《GM》 【アニエス(メイド)】「メイド長、露天風呂の掃除完了しました」露天風呂側の扉が開き、メイドが報告をすると、脱衣所側の扉から去っていく。 《GM》 【エロディ(メイド長)】「服はこちらで用意させて頂きます。おめしのものはこちらで洗濯を致しますので、そちらの篭にお入れになってください。では、失礼します」と、一礼をして脱衣所から立ち去っていく。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…………――。」服をばさ、と脱ぎ捨てていけば、小さく嘆息して。「…なんかまるで妾になったみたいで落ち着かないわね…」そんな感想をぽつり、ともらして、風呂場に向かい。 《GM》 露天風呂は石造りで、広くなっている。贅沢と言えば贅沢かも知れないが、元から存在するものと考えればタダなので安上がりとも言える。プライバシー保護の為か、あちらこちらに植林されており、周りからの視界を遮りながらも、緑豊かな景色が見られる。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…贅沢なのか、安上がりなのか…ほんとよくわからないわね…。」自らの身体を洗い、髪も洗えばかけ湯をして、その湯に自らの身を沈めて、ため息をつく。「…まぁ、温泉に行こうと思ってた手間が省けたと思えばいいか。」楽観的。 《GM》 ここで、魔力で判定してください。目標値は10です。 《フィゼリア》 2d6+5 kuda-dice Y06_Fizeria - 2D6+5 = [5,2]+5 = 12 《GM》 心なしか、誰かに視られている気がしますね。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「……まぁ、そういうものだけど…見てないで出てきたらどうなのかしら?」 《GM》 すると、コンコンと脱衣所の扉からノックが聞こえ、扉が開かれます。 《GM》 【イレーヌ(メイド)】「失礼します。お背中を流しに参りました」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………?」メイドだったのかしら…?と微かに呟けば「そうね…お願いするわ。」 《GM》 【イレーヌ(メイド)】「失礼致します」フィゼリアの美しい肢体を、綺麗に丁寧に洗います。 《GM》 【ヴァネッサ(メイド)】「お召し物の用意が出来ました。失礼致します」脱衣所からノックが聞こえ、声だけ聞こえると、そのまま立ち去っていく。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「……そうね。じゃあそろそろあがるとするわ。」 《GM》 脱衣所に上がると、ドレスが置かれてある。しかし、煌びやかな装飾はなく、ワンピースのような健全さが伺えるような代物で 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…ほんと貴族らしさが見えないわねここって。」呆れと驚きが混じったような言葉を吐けば、それを着ていく。――元が良過ぎるせいか、それだけでも一国の姫君のようにすら思える。 《GM》 では、ここでも知力で判定を。目標値は同じく10で 《フィゼリア》 2d6+5 kuda-dice Y06_Fizeria - 2D6+5 = [3,2]+5 = 10 《GM》 成功ですね 《GM》 この屋敷の中を視ていると、何かとメイドが多すぎるように感じられる。 《GM》 しかも、容姿や肢体が美しいメイドが多い。 《GM》 たまに男も見かけるのだが、男女比は1:8ぐらいと言ったところか。そうある比率ではない。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………。」あえて言わない。そういう趣味でもあるんだろう、と思って。 《GM》 【オルガ(メイド)】「お客様、夕食の準備が整いましたので、こちらにおいでください」そう言って、食堂に案内される。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「ええ。」案内されるままに歩む。 《GM》 食堂に案内されると、既にミッシェルが対面に座っている。 《GM》 【ミッシェル】「お待ちしておりました。…そう言えば、お名前を伺ってませんでしたね。私はミッシェル・ドラクロワと申します」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「フィゼリア=フォルシウス。火の魔術師をしているわ。」 《GM》 【ミッシェル】「素晴らしい魔術でしたね。魔力も精密に練られていますし、貴女のような腕前の持ち主はそう居ないでしょう」 《GM》 話を進めている間に、メイドが一品ずつ、料理を運んでくる。上質な素材を丁寧に調理されているが、珍味などの高級品はなく、栄養を考えられた料理です。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「(…ほんと貴族らしくない奴ね、ほんとに。)まぁ、そうね。私とてかなりの努力をした上なのだから、早々に並ばれたら困るわ。」 《GM》 【ミッシェル】「やはり日頃の努力の賜物でしたか。私も日頃から鍛錬は行ってますが、あれは良いですよね。少しずつですが、努力が自分の血となり肉となっていくのがわかっていくのが」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「努力が報われるとは限らない、けれど努力せぬものに大成はない――それが私の家の教えだからね。」 《GM》 【ミッシェル】「なるほど、家訓という物ですね。ドラクロワ家の家訓としましては、『ノブレス・オブリージュ(高貴なる義務)』と言ったところでしょうか。その家訓を達成させるために鍛えているのですが、そうですね、フィゼリアさんの家の家訓も付け足しておきますか」笑いながら冗談交じりに言って 《フィゼリア》 【フィゼリア】「そう。」端的に答えれば、食事をして。 《GM》 【ミッシェル】「本日もだいぶ遅くなって参りました。もしよろしければ今日は泊まって行かれたら如何ですか?」デザートが出される頃にそう話を出される。確かに日は落ち、遠くの街まではまだ遠い。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…そうね。そうさせてもらうわ。」 《GM》 【ミッシェル】「では、夜更けまで時間があります。フィゼリアさんの冒険譚など、よろしければお伺いしてもよろしいでしょうか」何かと口数が多く、積極的に話し掛けている。そんな様子が見れる 《フィゼリア》 【フィゼリア】「その程度なら構わないわよ。」 《GM》 【ミッシェル】「それでは、よろしくお願いします」にこり、と微笑みながら、嬉しそうにフィゼリアの話を伺う。 《GM》 そうして、夜がとっぷりと更けるまで、ミッシェルはフィゼリアの話を楽しそうに聞いていた。 《GM》 《GM》 【エロディ(メイド長)】「フィゼリア様、こちらの部屋をお使いになってください」ミッシェルとの会話が終えた後、メイド長に客室に案内されます。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…ああ、そうさせてもらうわ。」そう答えれば客室に入り、ベッドに沈み込む。同時にどっと疲れが出てくる。「…なんか色々ありすぎて疲れたわね。」 《GM》 ベットの中で休んでいると、静かな屋敷の中に、悲鳴のような嬌声混じりの声が聞こえてくる。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「……嗚呼、やっぱりそういう趣味だったわけね。」はぁ、これじゃあ眠れそうにない。と呟き、その身を起こす。 《GM》 嬌声は廊下の方から聞こえてきます。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………。」がちゃ、と扉を開けて、そっと覗き込む。 《GM》 扉を開くと嬌声の声は大きくなる。辺りを見渡すと、その声の発生源と思われる部屋の扉が見える。 《GM》 何故かそれの扉は閉まっておらず、微妙に開け放たれている。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………。」その扉を――開ける。 《GM》 【アニエス(メイド)】「ひゃあぁ、あん、あぁ、だめぇ…ひゃああぁぁ!!」部屋の中には裸で晒し台に拘束されたメイドが3人。内の一人が、ミッシェルに背後から剛直で突かれ、嬌声をあげて達してしまう。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………何をしてるのかしら。」 《GM》 【エロディ(メイド長)】「そう言うフィゼリア様こそ、何をしていらっしゃるのですか?」ミッシェルが驚いた顔をしている内に、いつの間に背後に忍び寄っていたのか、すっと、首元にナイフを突きつけられる。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「――………。」首筋に突きつけられたそれに物怖じもせずに、「寝ようとしたところでこのように騒がれては寝ようにも寝れないと思うけれど?」 《GM》 【エロディ(メイド長)】「…誤解を招いたままではミッシェル様の名に傷が付きます。ご無礼いたしました、ご説明をしますので、どうかお入りになってください」物怖じしない態度にナイフを下ろすと、フィゼリアを中に部屋の中に入れさせる。 《GM》 その間に、ミッシェルはメイド達を晒し台から外し、ベットの上で休ませる。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………。」ふぅ、と溜息をついて。 《GM》 【ミッシェル】「…彼女たちには席を外して貰った方がいいな」そう言って、ミッシェルはメイド達をつれていく。 《GM》 【エロディ(メイド長)】「この屋敷に美しいメイドが多くいます。何故だと思いますか?」メイド達が席を外したのを視て、フィゼリアに話し掛ける。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「そういう趣味だからじゃないの。」呆れた様子で、答える。 《GM》 【エロディ(メイド長)】「彼女たちは、以前、ドラクロワ家の領地にあった村の村人でした。ですが、彼女たちは奴隷商人達の手に掛かり、村は滅ぼされ、性奴隷として調教されています」 《GM》 【エロディ(メイド長)】「奴隷商人はミッシェル様直々に断罪されましたが、彼女たちは帰る場所を失っています。ですので、行き先が決まるまで、こちらの屋敷で働いて貰っています」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…ふぅん。」 《GM》 話をしていると、ミッシェルが戻ってくる。タオルで下半身を覆ってはいるが…そそり立つ剛直の大きさを隠しきれる物ではなく 《GM》 【エロディ(メイド長)】「その際、ミッシェル様は負傷をされています。その時の毒で、ミッシェル様の下半身は常にあのようになっています。なので、毎日出さないことには、身体の毒となります」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………それはなんて言うかご愁傷様で…。」 《GM》 【エロディ(メイド長)】「えぇ、ですので、折角ですから、フィゼリア様もお手伝いしていただけないでしょうか?」さらりと事無げに 《フィゼリア》 【フィゼリア】「は?」ぽかーんと、呆気にとられた。 《GM》 【ミッシェル】「エロディ!」怒ったように叫ぶが 《GM》 【エロディ(メイド長)】「ミッシェル様の性欲は強すぎて、普通の人では3人は並べないと話にならないのです。ですが、フィゼリア様ならメイデンなので一人でも十分お相手できるかと」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…ぁーぁーぁーぁー…まぁ、なに。確かにメイデンなら耐えれるだろうしそういう仕事もあるけど………。」蘇るのは陵辱された記憶。けれど――。「………条件付でならいいけど。」 《GM》 【ミッシェル】「…なんですか?」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…優しくしてくれるなら。」 《GM》 【ミッシェル】「…喜んで」フィゼリアの手を引き寄せると、ぎゅっと力強く抱きしめてしまう。 《GM》 【エロディ(メイド長)】「…」メイド長は一礼をすると、静かに音もなく立ち去って 《フィゼリア》 【フィゼリア】「ひょわっ!?」あの冷静な女性からあがるような声とは思えない声があがってしまい。 《GM》 【ミッシェル】「どうかしましたか?」がっちりと堅く、太くなっている剛直が、抱きしめたことによってフィゼリアに当たっていることに気づかずに 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…当たってる、んだけど。」 《GM》 【ミッシェル】「…えぇ、当てています」気づいていなかったことを忘れて、ぐいぐいと押しつけるように「フィゼリアさん」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「なによ…」微かに頬を紅く染めて。 《GM》 【ミッシェル】「私は貴女が好きです。なので、仕事ではなく…フィゼリアとして、抱かせて頂きます」よろしいですか、と目で訴えて 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…であって数時間も会ってないのに好きって言われても、えーとしか思えないけど。…まぁ任せるわ。」 [ミッシェル(5)、魅惑の微笑み(22)][フィゼリア(7)] 《GM》 【ミッシェル】「人を好きになるのに、余り時間は必要ありませんよ」と、深々と口づけをする。 《GM》 訂正 《GM》 【ミッシェル】「人を好きになるのに、余り時間は必要ありませんよ」と、ゆっくりとドレスを脱がしに掛かる。 《GM》 そちらからどうぞー 《フィゼリア》 魅惑の微笑みを突破してみよう 《フィゼリア》 2d6+1 kuda-dice Y06_Fizeria - 2D6+1 = [5,2]+1 = 8 《GM》 [ミッシェル(5)、魅惑の微笑み(14)][フィゼリア(7)] [ミッシェル(5)、魅惑の微笑み(14)][フィゼリア(7)] 《GM》 ミッシェルのフィゼリアを愛しそうな目で視る表情はまだまだ揺るがない 《GM》 《強撃》《怪力》 《GM》 1d6+18 kuda-dice yumeno_GM - 1D6+18 = [4]+18 = 22 《GM》 APは先程の続きで 《フィゼリア》 シールド 《フィゼリア》 胸AP0にしつつ 《フィゼリア》 アクト:乳辱 《GM》 フィゼリアのドレスを肩から脱がすと、ボリュームのある胸が露わとなり、フィゼリアに当てている剛直が震えるのがわかる。 《GM》 【ミッシェル】「…美しいですね」そっとフィゼリアの乳房に手を添えると、やわやわと感触を愉しむように揉んでいく。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「ひぅっ…?!」びくん、と甘い声があがってしまい。その豊かな胸が柔らかい弾力を持って指を押し返して。 《GM》 【ミッシェル】「触り心地も良いですし、感度も良いようですね」フィゼリアの反応にクスリと笑みを零しながら、乳房の頂きをつんっと突っついて 《フィゼリア》 【フィゼリア】「んっ!…そうなのかしら、私はその手の経験が疎いから。」 《GM》 【ミッシェル】「では、私好みに染めてしまいましょうか」冗談交じりに言いながらも、じっとフィゼリアの目を見つめていて 《GM》 魅惑の微笑みによる《バインディング》 《フィゼリア》 あいー 《GM》 そして 《GM》 [あやしい紅茶] 《GM》 バッドステータス一つプレゼント 《フィゼリア》 ふむふむ… 《フィゼリア》 選ぶので?<BST 《GM》 うん、お好きな物をどうぞ。それとも、こっちが選ぶのかな? 《GM》 こっちが選ぶ感じかな。催淫はどうでしょう? 《フィゼリア》 じゃあ催淫をっ 《GM》 では、エロディが夕食にこっそり入れていたのか、催淫剤の効果が今になってやってきます。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「な…これは…っ…んんっ…!?」身体が異常に火照ることに今頃に気づいて。 《GM》 精神的な高ぶりにくわえ、薬の力によって肉体的に性欲が露わになってしまう。乳房に指が触れれば触れるほど、敏感に反応してしまう。 《GM》 次のターン。フィゼリアからどうぞ 《フィゼリア》 魅惑の微笑みを突破ー 《フィゼリア》 2d6+1 kuda-dice Y06_Fizeria - 2D6+1 = [1,2]+1 = 4 [ミッシェル(5)、魅惑の微笑み(10)][フィゼリア(7)] 《GM》 目が奮いませんねw 《GM》 ん、あぁ、催淫中ですから、-1d6ですね 《GM》 あと、魅惑の微笑みは魔力なので、さっきのは+1じゃなくて+3 とすると [ミッシェル(5)、魅惑の微笑み(9)][フィゼリア(7)] 《GM》 ですね 《フィゼリア》 おっと。 《GM》 未だにミッシェルの瞳の力は衰えず、むしろフィゼリアは見つめてしまったが為に囚われてしまったかのようで 《GM》 《強撃》《怪力》 《GM》 1d6+18 kuda-dice yumeno_GM - 1D6+18 = [2]+18 = 20 《フィゼリア》 腰AP飛ばして 《フィゼリア》 アクト:はえてない 《GM》 ミッシェルの手慣れた手つきは、フィゼリアのドレスと下着を容易く脱がしてしまい、一糸纏わぬ姿へと変えてしまう。 《GM》 【ミッシェル】「フィゼリア…美しいですよ。ここは生えてないんですか」フィゼリアの両手首を取って広げ、隠そうとする身体を露わにさせると、じっくりとその肢体を鑑賞する。その際、はえていない陰部を見付けてしまう。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「悪かったわね…っ。」かぁ、と頬を真っ赤にして、瞳を反らして。 《GM》 【ミッシェル】「いえ、むしろ綺麗で…淫靡ですよ。もっと貴女をじっくりと見つめたい…フィゼリア、私に囚われて頂けますか?」すっと視線を逸らした先には、壁にX字に貼り付ける拘束台があって 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…あんたの趣味って最悪ね。」けれど、疼く身体に任せて、彼の誘導に従う。 《GM》 【ミッシェル】「その最悪な趣味に付き合って頂けるのは何故ですか?」ミッシェルに壁に背を押しつけられると、火照った身体にヒンヤリとした冷たさがあって。素直に誘導に応じるフィゼリアに、意地悪とも言える質問をする。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…ひぅっ…。」微かに目を反らし、その返答を拒絶して。 《GM》 【ミッシェル】「…ふふ、言わせてみせますよ」かちり、かちりとフィゼリアの両手首、両足首を鉄製の枷で拘束していく。フィゼリアの肢体は露わとなり、覆い隠す物は何一つ無く。ボリュームのある乳房も、はえていない陰部も、全てミッシェルの目に晒されてしまう。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「……っ…。」羞恥心に顔を紅くして俯く。 《GM》 【ミッシェル】「綺麗ですね…端正な顔立ち、絹のような肌触りの白磁の肌、ボリュームのある胸にくびれた腰、陰りのない秘部に…」そっとフィゼリアの頬に手を添えて「貴女の恥じらう表情と、弛まぬ努力を美徳と思うその心が」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「褒め言葉ありがとう…?って言うべきかしら。」 《GM》 【ミッシェル】「事実と本心を言ったまでなので、お好きなように捕らえてください」くすりと微笑んだ後、乳房に手を伸ばし、やわやわと優しく揉み始めます。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「ひぅっ!?」思い切り身をよじり、甘い悲鳴があがり、けれど拘束されたそれでは逃れることは適わずに、甘い吐息を漏らす。 《GM》 フィゼリアのターン、どうぞ 《フィゼリア》 では微笑みを突破してみよう 《フィゼリア》 1d6+5 kuda-dice Y06_Fizeria - 1D6+5 = [4]+5 = 9 《GM》 お 《GM》 [ミッシェル(5)][フィゼリア(7)] 《GM》 あれ、拘束があるから、ー4 [ミッシェル(5)、魅惑の微笑み(4)][フィゼリア(7)] 《GM》 惜しい 《GM》 では、次はこちらからいきます 《フィゼリア》 あいさー 《GM》 《強撃》《怪力》 《GM》 1d6+18 kuda-dice yumeno_GM - 1D6+18 = [4]+18 = 22 《フィゼリア》 シールド 《フィゼリア》 13で残りHP10で… 《GM》 アクトは何を使います? 《フィゼリア》 はじめてのキス・口辱・汚された肢体 《GM》 了解です。 《GM》 【ミッシェル】「フィゼリア…好きですよ」胸を揉みながら耳元で優しく甘く囁く。手を顎に持って行くと、ミッシェルの顔の目の前に向けさせる「先程の問の答え、聞かせて頂けますか?」でないとキスするぞ。そう言いたげに冗談めいた問いかけ 《フィゼリア》 【フィゼリア】「んん…っ…ひぁ…っ………や…っ。」それでも出るのは拒絶の言葉。目を背けて最後の抵抗。 《GM》 【ミッシェル】「仕方有りませんね」苦笑気味に微笑みながらも、ゆっくりと唇と唇を重ね合わせる。舌がちゅるりとフィゼリアの咥内に入ってき、中を縦横無尽に這い回っていく。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…っ?!むっ…ちゅむ…んっ……」口内陵辱に一瞬で思考がとろけていって。恥ずかしさから頬は真っ赤に染まり、絡められた舌に濃厚な口付けは理性を破壊していく。 《GM》 【ミッシェル】「ん…くちゅり…んんん…」何度も舌が絡み合い、ねっとりとした感触を互いに味わう。咥内にも這いずり回る舌は、フィゼリアの咥内をミッシェルの味と色に染め上げていく。 AkiHaru そして、えろいんとHC2とHC3が同時並行とは。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「んん…ぁむ…ちゅ…ぱ、あむ…んっ………はぁ………」とろん、とすでにとろけきった様相で。 《GM》 【ミッシェル】「ふふ…フィゼリア、言ってごらん? 全身をくまなく見せられて、隅々まで愛撫されて、恥ずかしいことをわかっていて、拘束台に上がった気持ちを」唇が離れると、ミッシェルとフィゼリアの絡み合った唾液が、豊かな乳房の上にこぼれ落ち、つつーっと流れていく。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………や。」まるで子供のように、それを拒んで、顔を背ける。 《GM》 フィゼリアのターン、どうぞ 《フィゼリア》 突破ー 《フィゼリア》 1d6+1 kuda-dice Y06_Fizeria - 1D6+1 = [5]+1 = 6 [ミッシェル(5)][フィゼリア(7)] 《GM》 微笑みが無くなりました。 《GM》 では、こちらのターン 《GM》 《強撃》《怪力》 《GM》 1d6+18 kuda-dice yumeno_GM - 1D6+18 = [2]+18 = 20 《フィゼリア》 シールドで防いで11の… 《フィゼリア》 古の輝石 《フィゼリア》 3d6 kuda-dice Y06_Fizeria - 3D6 = [4,6,3] = 13 《フィゼリア》 残りHP12 《フィゼリア》 熱い蜜壺・異形の交合・つけられた種を宣言 《GM》 了解 《GM》 【ミッシェル】「それじゃあ、これで言わせて上げるよ」腰に巻いたタオルを取り除くと、一般的な成人男性の物よりも、遥かに大きな剛直がフィゼリアの目に晒される。「言わないとこれで犯しちゃうよ」普段は紳士にノブレス・オブリージュを達しているためか、深夜のベットの上では野獣のように瞳がぎらぎらとしていて 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…んっ…。」小さく、微かに頷いて見せて。 《GM》 【ミッシェル】「…教えてくれるかい?」フィゼリアの左胸…心臓の真上に手を当ててトクトクと高鳴るフィゼリアの心音を感じながら 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………身体が火照って、たまらないから……。」小さく微かに呟いてみせて。 《GM》 【ミッシェル】「たまらないから…私に全身くまなく乳房も、秘部も…全部見せたかった?」左胸に手を当てながら耳元で囁く。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…皆まで言わせるのは紳士としてどうかと思うわよ。」目を反らして、耳まで真っ赤にして。 《GM》 【ミッシェル】「夜の間はフィゼリアを貪る獣で居させてください」目を逸らして耳を真っ赤にするかわいげな仕草に、くすり、と笑みを零して「自らまな板の上にあがってくれた据え膳は、一つ残らず食べないと失礼ですからね」陰りのない秘部に手を伸ばし、指で秘丘を撫で始める。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「ひぅっ…?!」びくん、と身体が跳ねて、秘所はすっかりと愛液で湿り、太ももを伝うほどに溢れていて。 《GM》 【ミッシェル】「普通に抱かれるだけではなく、こんな風に好きなように身体を弄られることを望んでたんですよね?」愛液をぬぐい取ると、指先を自分の口元に運び、舐め取ってしまう。「美味しいフィゼリアの味ですよ」 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…っ…んっ…は、ぁっ…。」甘い吐息を漏らし、すでにとろとろになった秘所をひくつかせながら、懇願するような眼差し。 《GM》 【ミッシェル】「フィゼリア。私は珍しく我が儘を言います」一つ、断りを入れてから。「私は貴女を抱きたい。貴女を私の物にしたい。貴女の膣に私モノを入れて犯したい。貴女の子宮を私の精で穢したい」真摯な眼差しでフィゼリアの瞳をじっと見つめて「貴女は私の我が儘に答えてくれますか?」答えは口にせずとも現れて、例え否定されたとしても叶えられる我が儘。それでも口で囁いて欲しくて。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………。」言葉では答えず、疼く体に侵された理性のままに、頷いて。 《GM》 【ミッシェル】「可愛いですよ、フィゼリア」頑なに言葉で言うことを拒みながらも、頷くことで同意をするフィゼリアに、微笑みんで。とろとろになってひくつかせている秘所に太く堅く熱い剛直の入り口を添えると、ずぶ、ずぶりとゆっくりと挿入していく。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「んん…っ?!!ひ、にゅ、ぁああっ!!!」それだけで軽く達して、びくっ、びくっ、と身体が波打つように震える。剛直を熱い蜜壺はきつく締め付け、受け入れていって。 《GM》 【ミッシェル】「ん、ん…奥まで入りましたよ。後は、この中に精を注ぐだけです」規格外の剛直がフィゼリアの肢体に埋め込まれていく。飲み込まれるように突き進むと、子宮の奥までヅンヅンと突っついてしまう。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「ふ、ぁっ…!んんっ…んきゅっ…!」もだえるように甘い声をあげ、震えながら、切なそうに見つめて、小さく頷く。 《GM》 【ミッシェル】「出しますよ…!!」タダでさえ太い剛直が脈打ち、どくどくっとあり得ない量の熱く粘っこい精を、フィゼリアの子宮内に遠慮無く解き放っていく。太い剛直が栓の役割を果たしているとはいえ、隙間からこぽりこぽりと精が吐き出されてしまう。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「んんっ!!ひ、ぁ、あああああああっ!!」びくん、びくんっ、と身体が激しく波打って一番大きな絶頂に達しながら、その悲鳴をあげる。 《GM》 【ミッシェル】「ふう…心地良かったですよ」喋りながらも、未だに剛直は脈打ちながら精を吐き出していく。フィゼリアの心臓の上に当てた手を乳房に持って行き、やわやわと揉みながら絶頂を持続させる。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「ひ、ぅんっ!あんっ…!!」びくんっ、と刺激されるとまた身体が跳ね震えて甘い吐息が漏れて。 《GM》 【ミッシェル】「続きはベットの上か、それとも、このままか…晒し台という案もありますけど、フィゼリアに選ばせて上げますよ」ゆっくりと剛直を抜くと、ごぽり、と愛液と精が混じった液体が大量に太股を通じて流れ、床を濡らしてしまう。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…んんっ………。」ぶる、と身を震わせ、ごぽごぽ、と秘所を溢れさせながら、――告げる言葉は「………ベッドの…上で………。」少女らしさを交えた願望を答える。 《GM》 【ミッシェル】「ベットの上ですね」少女らしい願望にくすりと笑みを浮かべると枷を外し、お姫様抱っこをしてベットまで連れて行く。ベットに優しく仰向けに寝かせると、覆い被さるようにフィゼリアの上に乗って。このベットにも四肢を拘束する枷が付いていたりするが、今回は使うつもりはないようで 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………。」くすり、と笑まれた事に、恥ずかしさを覚え、また視線を背けて、耳まで真っ赤にして。覆い被さられると思わず、微かにひゃん、と声が 《フィゼリア》 漏れてしまい。 《GM》 【ミッシェル】「優しく可愛がってあげますよ。なので抵抗しないでくださいね」フィゼリアの耳元で甘く囁くと、息が耳元に当たって。乳房に指が触れると、ゆっくりと壊れ物を扱うかのように、しかし力強く形が変わるほどに揉んで 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…ぁっ…ひぅっ…んっ……あふっ…!」豊かな胸が掌の中でぐにぐに、と変わる度に甘い悲鳴をあげ、身体を震わせる。吐息を漏らしながら潤んだ瞳で上目遣いに見上げて。 《GM》 【ミッシェル】「何ですか?」潤んだ瞳で上目遣いに見つめられていることに気づいて、にこりと微笑みながら尋ねる。その間も乳房を愛撫する指先は止まらず、むしろ指先の動きが速くなっていく。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「ひぅっ…?!んっ…あひゅ…ぁっ…!?…は、ぅ……。」切なげに吐息を漏らして、視線がさ迷う。恥ずかしそうに太股を擦り合わせながら。 《GM》 【ミッシェル】「言いたいことがあったら言ってください。ん…私に出来ることがあれば、何でもしますよ」彷徨う視線に、顎に手を当てると甘く短い口づけを交わして、鼻先にもキスをする。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………後ろから…抱いて…欲しい…。」消え入りそうな声で訴えて。脳裏に過ぎるのは後ろから責め立てられていたメイドで。一体どんな気分なのだろうか、と言う好奇心か、それともまた別の意味か。 《GM》 【ミッシェル】「ケダモノのように、ですか?」フィゼリアの小さな声に、付け足すように意地悪く言って「では四つんばいになってください」一旦フィゼリアの身体から離れると、彼女が四つんばいになってこちらにお尻を向けるのを待っていて 《フィゼリア》 【フィゼリア】「……っ。」その言葉に顔の朱がより一層増して。四つんばいになり、上体をベッドに沈め、お尻を高く突き上げる格好。いざしてみると恥ずかしさのあまり、顔もシーツにうずめてしまい。 《GM》 【ミッシェル】「フィゼリアの秘部も菊座もよく見えますよ。お尻の形も触り心地もいいですし」差し出されるように向けられたお尻を鑑賞しつつ、撫でながら言葉で虐め出す。「この体位ですと、私のテンポで、奥深くまで剛直が差し込めるんですよね。それでも良いですか?」腰に手を当て、そそり立つ規格外の大きさを持つ剛直を秘部に添えて。尋ねたのは確認ではなく、同意を求めさせることで辱めるため。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………。」耳まで真っ赤になるのが見えながら。小さく身じろぎするような頷き。それは即ち同意の意であって。 《GM》 【ミッシェル】「では…」フィゼリアの濡れそぼった秘部に、ズブズブと太く堅い剛直が差し込まれていく。今まで受け入れた回数が少なく、締め付けの良いフィゼリアの膣は抵抗が強いが、腰に当てた手ががっちりとフィゼリアの腰を固定している為、剛直が抉るように進んでいく。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「んっきゅっ…ぁ、ふぅうっ!!!」甘い悲鳴をあげながら、その肉棒を膣壁がぎゅうぎゅうと締め付けて。膣襞がそれに食いつくようにうねり絡みつく。 《GM》 【ミッシェル】「良い締め付けですよ。さすがメイデン…さすがフィゼリアですよ」フィゼリアの甘い嬌声のBGMを聞きながら、更なる快楽を得ようと、剛直を奥へ奥へと埋め込んでいく。根本まで突き刺さると、規格のあったネジとナットの様に隙間無く膣の中に収まってしまう 《フィゼリア》 【フィゼリア】「ふにゅぅぅ…ぁ…っ…子宮まで、はい、って…っ…。」ごつ、と子宮壁に亀頭がねじりこまれて。甘い吐息を漏らしながらびくん、びくん、と跳ねるように痙攣して。 《GM》 【ミッシェル】「では、動かしますよ。そうそう、メイド達の話なんですが…今のフィゼリアの姿を想像すると、さらに興奮するらしいですよ」腰をがっちりと手で掴んで固定しながら、ゆっくりと激しくしないように、剛直をフィゼリアの膣から抜いて。だが、最後まで抜けきる前に、またゆっくり挿入を開始する。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「そうぞ、ぅ…ひにゅっ…!!ぁ…」自らのされている光景を思い浮かべれば、羞恥心と同時に背筋に走る快感にまたびくん、と大きく跳ねて。「ひ、ぁっ!?」この少女らしからぬ悲鳴のような嬌声をあげて。 《GM》 【ミッシェル】「えぇ、獣の交尾の様に交わっている様を想像したり、犯されている様を想像したりするらしいですね」フィゼリアの想像を手伝うかのように言葉を付け足しながら、少しずつ抜きと挿入の速度を速めていく。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「ひ、ぁ、あっ?!あんっ…?!や、ぁ、っ?!あっ!!んんぅっ…!!」甲高くあがる嬌声に心で驚きながらも、同時に快感でそれらは溶かされてしまい。ただ喘ぎ、犯される女がそこにいて。 《GM》 【ミッシェル】「では、また中に出しますよ…!」ズンッと最後に止めの一刺しを行うと、剛直が膨らみ、先端から熱く粘っこい白濁の液体を、子宮めがけて解き放っていく。剛直が脈を打つ度に膣が圧迫され、その都度快楽がイナズマのように走っていく 《フィゼリア》 【フィゼリア】「ひ、ぁ、あ、あぁああああああああああああっ!!!!」甘い悲鳴をあげ、背筋どころか喉まで反らし、絶頂に達して。びくびくと震える身体はまるで壊れてしまったのではないか、と言う程に痙攣して跳ねる。 《GM》 《GM》 では、フィゼリアの攻撃をどうぞ 《フィゼリア》 ポテンシャル5+オーバーロードのブレイズショット+マジックルーン。 《フィゼリア》 15D6+13 どーん。 kuda-dice Y06_Fizer - 15D6+13 = [6,4,6,5,6,3,4,2,5,3,6,1,3,4,5]+13 = 76 《GM》 拘束と催淫入ってます? 《フィゼリア》 おっと…忘れてた(、、 《フィゼリア》 -9で67 《GM》 なんと 《GM》 HP61 防御6 《GM》 ちょっきり倒れですよ 《GM》 《GM》 【ミッシェル】「…ん、ふぅ…心地良かったですよ」結合部から精がこぼれ落ちるほど大量に膣に出すと、心地よさそうな表情でお尻を撫でて。萎えた剛直を抜くと、大量の精が太股を伝ってシーツを汚していく。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「ふ、きゅっ…ぁ…っ…」ごぼぽぽっ…と言う音と共に大量の精液溜まりを作ればそのままベッドに突っ伏して、荒い息を何度もついて。 《GM》 【ミッシェル】「大丈夫ですか?」ミッシェルもフィゼリアと同じようにベットの上で横になると、抱きしめながら、瞳を見つめて。瞳にはギラギラとしたケダモノのような力はなく、昼間に視た澄んだ瞳で 《フィゼリア》 【フィゼリア】「あまり大丈夫じゃない…かも………。」それにもたれかかり、心底疲れた様子で瞳を伏せて。 《GM》 【ミッシェル】「余り優しくできなかったかも知れませんね…申し訳ありません」済まなそうな声で囁きながら、ぎゅっと愛おしそうにフィゼリアの身体を抱いて 《フィゼリア》 【フィゼリア】「……このまま、眠っても良いかしら…?」小さく呟くような言葉に。 《GM》 【ミッシェル】「えぇ、私も貴女を抱いて眠らさせてください」胸に胸を押しつけ、身体を密着させながら、すっと瞳を閉じて。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「――。」それには答えず、意識をそのまま断って――深い眠いへと。 《GM》 《GM》 では、つけ種判定をお願いしますー。目標値は10で、何でも良いです。 《フィゼリア》 魔力でごー 《フィゼリア》 2d6+5 kuda-dice Y06_Fizer - 2D6+5 = [4,1]+5 = 10 《フィゼリア》 あぶねー!!( 《GM》 成功ですw 《GM》 では、ED行きますねー。どんな感じにします? 旅を続けるのも良いですし、しばらく留まるのも良いですし 《フィゼリア》 暫くとどまろうー 《GM》 ではでは 《GM》 《GM》 チュンチュンと外の鳥が奏でる朝の知らせにフィゼリアが目を覚ますと、肌にぬくもりを感じる。先に起きたミッシェルがフィゼリアの身体を抱きしめ、じっとその顔を見つめている。 《GM》 【ミッシェル】「おはようございます、フィゼリア。昨日は楽しかったですね」フィゼリアの寝顔を愉しみながら、そんな風に茶化したりもして。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………。」寝ぼけた頭が、覚醒し、瞬時に状況を把握すれば、顔がぼふ、と言う音と共に真っ赤になり、そのまま枕を叩きつけるように押し付け。 《GM》 【ミッシェル】「わ、む…あはは」乙女のように恥じらうフィゼリアに、クスクスと笑いを漏らしながらベットから身を起こす。「では、私はこれから職務をしてきますから。フィゼリアはもう少しゆっくりしてください」フィゼリアの前で服を着始めると、股間にフィゼリアを犯した剛直が見えて 《フィゼリア》 【フィゼリア】「……そうするわ。」ぼふ、と枕に顔をうずめて。恥ずかしさを隠すように。 《GM》 ミッシェルが服を着替え、部屋の外に出て行くのとすれ違うように、メイド長のエロディが入ってくる。 《GM》 【エロディ(メイド長)】「昨日はお楽しみでしたね、フィゼリア様」恭しく話し掛けるが、若干慇懃無礼さがある口調で。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………枕ぶつけるわよ。」 《GM》 【エロディ(メイド長)】「フィゼリア様は今後如何なさいますか? フィゼリア様さえ良ければ、しばらく滞在されても構いませんし、ミッシェル様の欲望の掃きだめになって頂ければなお良いのですが…満更でもなさそうですし」枕の発言はスルーしつつ、手短に今後の予定を尋ねる 《フィゼリア》 【フィゼリア】「その言い方も主に対してどうかと思うけど…。まぁいいわ…少しとどまるとするわ。どうせあて先もない旅路だし。」 《GM》 【エロディ(メイド長)】「それは何よりです。それからもう一つ、フィゼリア様にお渡しする物があります」そう言って手渡しされたのは、数枚の写真。全裸で露天風呂に入浴している最中の写真、ミッシェルに磔にされて犯されているときの写真、獣のように四つんばいになって犯されているときの写真…秘部からこぼれ落ちる精まで克明にわかるほど精度の高い写真であった。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………。」無言で轟と燃やした。 《GM》 【エロディ(メイド長)】「マスターはありますので、またごらんになりたいときは、遠慮無く申してください」恭しく一礼をすると、部屋から立ち去っていく。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「………。」無言で枕をドアに投げつけた。 《GM》 しばらくドラクロワ家に留まることになったフィゼリア。屋敷にいるのは昼は紳士、夜は意地悪なケダモノの青年貴族。意地の悪いメイド長。そして大勢のメイド達。 《GM》 思い出されるのは露天風呂と、ミッシェルの規格外の剛直の感触と、子宮から零れるまで注がれた精液の味。 《GM》 そして今夜もまた、優しく、だが熱く激しく、ミッシェルによって肢体の至る所まで犯されるだろう。 《フィゼリア》 【フィゼリア】「…た、体力持たない…かも…。」――そんな愚痴一つこぼしながら。 《フィゼリア》 今宵も犯されるであろう事に、少し胸が高鳴ってしまうのもまた事実で。 《フィゼリア》 ▽ 《GM》 《GM》 ランドリューフセッション ノブレス・オブリージュ 《GM》 終了です 《GM》 《GM》 お疲れ様でした~ 《フィゼリア》 お疲れ様でしたー 《GM》 では、決算いきますねー。CPとSPどうぞー 《フィゼリア》 CP9SP8 《GM》 成功で40+12+9で、経験点は61 そして名声を一つプレゼントします 《GM》 あと、ミアスマ+4もですね 《フィゼリア》 あい、さー。 《GM》 人脈はミッシェルとエロディに取っても構わないです 《フィゼリア》 はーい。 《GM》 と言うわけで、お付き合いどうもでした~
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各セレソンのノブレス携帯まとめ このページでは、各セレソンが所持しているノブレス携帯の特徴(色、形、機能etc)をまとめます。 目次 各セレソンのノブレス携帯まとめNo.01 物部 大樹 No.02 辻 仁太郎 No.04 近藤 勇誠 No.05 火浦 元 No.09 滝沢 朗 No.10 結城 亮 No.11 白鳥・D・黒羽 No.01 物部 大樹 ボディ ダークブルー・表示 グリーン No.02 辻 仁太郎 No.04 近藤 勇誠 ボディ ダークグリーン・表示 レッド No.05 火浦 元 ボディ ダークブラウン・表示 ブルー No.09 滝沢 朗 ボディ ブラック・表示 オレンジ No.10 結城 亮 No.11 白鳥・D・黒羽 ボディ シルバー/ホワイト・表示 パープル・No.11だけ活動履歴の着信音が違う
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朝食後、外に出る。そこでは多くの二年生が、召喚したばかりの使い魔とコミュニケーションをとっている。 しかしルイズは既に疲れきっており、割り当てられた使い魔との触れ合いの時間を有効利用する気にもなれなかった。 不愉快なことに、真っ先にキュルケが目に入った。だが彼女はこちらの姿を認めると、ぎょっとした顔でそそくさと離れていく。 「ちょっと、お茶」 今さらこの程度のことで、こいつを屈服できるとも思えないが、とりあえずは偉そうに横柄に、命令を下す。 「分かった。俺はお茶を淹れることでも頂点に立つ男だ」 嬉々として、お茶の用意に行く。その間に、ルイズはこいつをどうにかできないか、と思案を巡らせた。 「おお、お前は今朝のメイドではないか」 今朝、洗濯の時に世話になったメイドの娘だ。ツルギは嬉しそうに声をかける。 「あ、ミス・ヴァリエールの使い魔の、確か……」 「神代剣、神に代わって剣を振るう男だ」 するとメイドの娘、シエスタはくすくすと笑った。 「そうそう、ツルギさんでしたよね。今は何をしていらっしゃるんですか?」 「ル・イーズにお茶を頼まれてな。しかし、どこに行けばいいのやら」 「それなら、私がご案内します」 「そうか。なら、今朝の礼も含めて君の仕事を手伝おう。」 「え、でも……」 「安心するがいい。俺は給仕でも頂点に立つ男だ」 「それじゃあ、お願いしますね」 「このヴェルダンデと一晩語り合ってね」 「そう、一晩中……ね」 「ああ……この知的な瞳、感動的な触り心地!!まさに僕の使い魔になるべくしてなった……」 ガチャン。やや派手な音を立て、ケーキが置かれる。 「チップは多めに置いていけ。名門ディスカビル家の財政復興のための寄付金として、貰っておいてやる」 「はぁ? 何を言ってるんだ、君……。ああーっ! モンモランシー、ここは騒がしいから、向こうの木陰で語り合おう!」 無礼な給仕を叱りつけようとしたところで、いきなりギーシュはぎょっとした顔でテーブルを立ち上がる。 「ちょっと、何よ。ギーシュ?」 疑問を呈しながらも、モンモランシーは付いていく。 寄付金も取れなかったツルギは、やや落胆しながら背を向けた。そこに茶色のマントの少女の呟く声が聞こえた。 「ギーシュ様……どちらに?」 「ん? ギーシュとはあの男のことか?」 そう言ってモンモランシーを連れて、そそくさと離れようとしていたギーシュを指差す。 茶色のマントの少女はギーシュのもとに小走りに近づいていった。そして、口論。怒鳴り声と弁解する男の声が重なり合い、 最後に、頬を引っ叩く気持ちのいい音が連続して広場に響き、二人の少女は荒い足取りで去っていく。 頬を赤くし、呆然としていたギーシュは立ち上がり、ツルギに文句をつける。 「どうやら君は、貴族に対する礼を知らないようだね。君に……」 ギーシュの言葉が終わらないうちに、ツルギはどこからともなく紫の剣を取り出し、宣戦布告とばかりに突きつける。 「貴様こそ無礼な奴め! 決闘を申し込む!」 ツルギの言葉と行動に場は一瞬硬直し、どっと笑いが起こる。 「平民が貴族に決闘!?」 「さ、さすがゼロのルイズの使い魔だ! やることが違うぜ!」 「分かっているのかい? 貴族に決闘を挑むということが、どういうことか?」 剣を手でゆっくりと払いのけたギーシュに対して、ツルギは言葉を翻すようなことをしなかった。 「本気のようだね。ヴェストリの広場で待っているよ」 「いいだろう」 ギーシュはそのまま踵を返した。 彼の去った後、剣を納めたツルギの所にルイズが人ごみを掻き分けてやってきて、いきなり怒鳴りつけた。 「アンタ!!何やってんのよ!!」 「そうか、お茶を淹れるを忘れていたな」 「そんなことはどうでもいいわよ! 何勝手に決闘の約束なんかしてんのよ!」 そしてルイズはツルギの手を引っ張って歩いていく。 「おい、どこへ行くつもりだ」 「ギーシュに謝りに行くのよ。今ならまだ許してくれるかもしれない」 ツルギはルイズの手を振り払い、胸を張って言った。 「断る。既に成立した決闘を反故にするわけにはいかない」 「あなたは何も分かっていない。平民は貴族に勝てないの。ケガで済めばいいほうなんだから!」 しかし、ルイズの言葉は全く聞き入れられなかった。ツルギは近くにいた小太りの少年に、行き方を尋ねた。 「おい、ヴェストリの広場はどこだ?」 「ああ、あっちだあっち」 「マリコルヌ!」 ルイズが止めるのも聞かず、ツルギはまっすぐに示された方向へと歩いていく。 マリコルヌを睨みつけたルイズは、すぐさま後を追った。 「逃げずに来た事は誉めてあげよう」 「シャル・ウィー」 バラの花を掲げたギーシュに、ツルギは紫色の剣を構えることで応えた。 一触即発。だが二人の間にルイズが割り込む。 「待って! ギーシュ、いい加減にして! 決闘は禁じられているじゃない!」 「禁止されてるのは貴族同士の決闘だよ。彼は平民。問題は何も無い。」 「それは……そんなこと今まで無かったから」 「ルイズ、君はもしやこの平民に、その乙女心を動かしているとか」 「誰がよ! やめてよね、自分の使い魔がみすみすボロクソにやられるのを見過ごせるわけ無いじゃない!」 「君が何を言おうと、彼はやる気だし、もう決闘は始まっているんだ!」 バラの花を振る。花びらが一枚、宙に舞い、地面に落ちて女戦士をかたどった青銅の像を造り上げた。 「何!?」 「僕の名は青銅のギーシュ。従って、青銅のゴーレム、ワルキューレがお相手する」 ツルギが驚いた隙に、青銅の女戦士は急接近し、彼の腹に一撃を入れる。とてつもなく重い一撃に、ツルギは膝を着いてしまう。 「くっ、何だこれは! ワームか!?」 ツルギの言葉を文句と感じ取ったギーシュは、嘲笑するように言った。 「メイジである貴族が魔法を使って戦うのは、当然のことだ」 「ワームが相手なら、容赦はしない」 ツルギは立ち上がり、右手の剣を、縦に構える。地面を突き破って奇妙な虫が姿を現し、跳躍。 それは吸い込まれるようにして、彼の左手に握られた。 ギーシュはそれをただの悪あがきと受け取った。 「手加減が過ぎたかな」 「全てのワームは、この俺が倒す! 変し……」 奇妙な虫を右手の剣に装着させようとしたところで、ルイズがツルギに飛びついた。 「お願い、もうやめて!」 「これでもう分かったでしょ!? 平民はメイジに絶対勝てないの!」 「俺は負けたわけではない! 離せ、ル・イーズ!」 「……まだ続ける気は、あるかい?」 二人のやり取りを見ていたギーシュは、先ほどと同様にバラを振った。バラの花びらがツルギの目の前の地面に舞い落ち、 大剣に形を変える。 「続ける気があるのなら、その剣を取りたまえ。その気がないのなら、僕にこう言うんだ。ごめんなさい、とね」 「ふざけないで!」 ルイズは怒鳴るが、ツルギはまたもどういう勘違いをしたのか、いたく感銘を受けたようだ。 「相手に剣を与えるとは……君の高貴な振る舞いに応えよう」 ツルギは右手の剣と左手の奇妙な虫を放り出し、両手で地面に突き刺さった大剣に手をかける。 「ちょっと、何やってんのよ! 今度こそ、殺されちゃうわよ! いい、これは主人の私の命令よ!」 「俺は、全ての頂点に立つ男だ!」 言いながら、大剣を一気に引き抜く。と、同時に飛び掛ってきたワルキューレを、すれ違いざまに一刀両断にする。 ルイズとギャラリーが、一斉に感嘆の声を上げた。 ヴェストリの広場で決闘が繰り広げられているのとちょうど同じ頃。 トリステイン学園の教師、コルベールは自らの発見を伝えるべく、学院長室を訪れていた。 彼の報告を受けた学院長、オールド・オスマンは思案深げにあごに手をやる。 「ふ~む、平民の使い魔など、前例がないな」 「問題は、そんなことよりも……。その者が表した使い魔のルーンに見覚えがないので、調べましたところ……これに酷似しておりまして」 コルベールの広げた古文書には、やはり見慣れないルーン文字が刻まれている。並みのものでは、この意味には気付かないであろう。 しかし、オールド・オスマンには分かった。このルーン文字の意味するところが。そして、それがいかに重要なものであるかも。 オスマンはちらりと机の横に立つ秘書、ミス・ロングビルの方へと目配せをする。彼女に聞かせるべき話ではない。 「ほお、これは。……ミス・ロングビル、すまないが」 「分かりました」 有能な秘書はオスマンの目配せにいち早く応え、退室した。 ロングビルが退室したのを確認したオスマンは、おもむろに説明を始める。 「これは伝説にのみ存在する、使い魔のルーンじゃぞ。まして、あのヴァリエールの三女が召喚するとは これは失われしペンタゴンの一角にかかわることじゃ」 「ま、まさか!」 「ことの真相はどうあれ、この件は一切口外してはならん」 予想を超える重大な事態だった。コルベールは緊張を抑えきれず、震える声で答えた。 「しょ、承知しました!」 「ところで、身元は? 彼は何か身元の分かるような物は持っていなかったのかね?」 突然の話題転換。オスマンの意図がつかめず、コルベールは慌てたまま答える。 「ああ、はい。貧相な鉄の馬と、見慣れない食べ物を持っておりましたが、あいにくどこの出身かまでは」 「それは?」 「はい、鉄の馬は馬小屋に。食べ物は毒がないのを確認してから、料理長に渡しました」 「ほぉ~、少し食べてみたかったのぉ」 「あと、ことあるごとに名門ディスカビル家がどうとか言ってますけど」 「……そんな名前の貴族、いたかのぉ?」 予想外のツルギの反撃に、場は沸いている。 ギーシュは慌ててバラの花を振り、六体のワルキューレを出現させた。 それに対し、ツルギはフェンシングスタイルで剣を構える。重い大剣を構えているとは思えないほどの、優美な構えだ。 この剣、なかなかに使い易い。よほどの名剣と見た。 まるで我がディスカビル家に代々伝わる家宝、ディスカリバーのように、手によく馴染む。 ツルギは気付いていなかった。あいている左手、その甲に刻まれたルーン文字が輝いていることを。 それが、彼に力を与えていることを。 「うおぉーっ!」 襲い掛かってくるワルキューレ四体に対し、ツルギは怯むどころか真っ向から向かっていく。 そして、青銅の戦士四体すべて、すれ違いざまに、一瞬にして切り伏せた。 それらが土に還るのを見て、ツルギはやっと「ああ、ワームではないのか」と納得した。 自慢のゴーレムたちが次々と屠られるのを見たギーシュは焦り、自分の防御のために残していた二体までも突撃させる。 その二体も、胴を裂かれ、首を切られ、地面に転がる。 さらにツルギは剣を一閃させ、ギーシュのバラを弾き飛ばす。バラの花はしばらく宙を舞い、やがてツルギの左手の上に舞い落ちた。 そして、ツルギは左手に持ったバラの花を、ギーシュに差し出した。 「な、何のマネだ!?」 「じいやが言っていた。高貴な振る舞いには、高貴な振る舞いで返せ、とな。それが俺の、ノブレス・オブリージュだ」 その言葉に、ギーシュは膝を落とし、地に手を着く。 「く……、平民にそんなことを言われるなんて……」 ギーシュの敗北。誰も予想できなかった事態に、場は騒然となった。 その中央で、ツルギは高らかに宣言した。 「当然だ。俺は、神に代わって剣を振るう男なのだからな」
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ノブレス NOBLESSE 1 発売日:8月28日 820年の眠りから目覚めたヴァンパイア・ライ。 彼は人間が誕生する前からの世界の支配者である"ノブレス"だった。 忠実な下僕・フランケンが理事長を務める高校に転入したライは、 現代の高校生活に戸惑いながらも、仲間たちに馴染んでいく。 しかし、謎の組織の魔の手はそこまできていて――大人気WEBコミックがフルカラーで登場! ここを編集 2020年10月放送開始。NOBLESSE Awakeningの続編。 https //noblesse-anime.com 総監督 多田俊介 監督 山本靖貴 原作 SJH・LKS シリーズ構成 ハラダサヤカ キャラクターデザイン 石井明治 衣装デザイン協力 久原陽子 小物設定 吉田大洋 小物設定協力 安彦英二、久原陽子 美術監督 嶋田昭夫 美術設定 嶋田昭夫、田中孝典 美術監督補佐 秋山健太郎 色彩設計 遊佐久美子 色彩設計補佐 木谷友美 撮影監督 今泉秀樹、船越雄弦 3D監督 森本シグマ CGIプロデューサー 田中宏侍 リードモデラー 茂呂成人 3Dレイアウト 住野仁美 グレーディング 齋藤瑛 特殊効果 齋藤瑛、原田亜優子 モーショングラフィック 清水理央 2DW 山崎真紀子 編集 長坂智樹 音響監督 鐘江徹 音響効果 倉橋裕宗 録音調整 佐竹徹也 録音助手 村田涼 音楽 安東実、成田旬 アニメーション制作 Production I.G 脚本 ハラダサヤカ 谷村大四郎 大東大介 ササキムリ 絵コンテ 山本靖貴 佐山聖子 頂真司 寺岡巌 外川慶 河野亜矢子 米林拓 横山和基 相澤伽月 安彦英二 演出 山本靖貴 河原龍太 鈴木萌 原田奈奈 小笠原一馬 うえだしげる 多田俊介 中西伸彰 横山和基 伊部勇志 松澤建一 作画監督 石井明治 小谷杏子 佐光幸恵 鈴木明日香 蘇武裕子 永島明子 東島久志 高崎美里 兵渡勝 古俣太一 田中智子 山村直己 川口千里 中島裕里 菊池政芳 畠山元 宮野健 橋本敬史 山口飛鳥 吉岡毅 植田実 八尋裕子 山岸正和 白崎詩織 藤田真弓 金璐浩 永田文宏 手塚麻美 TOMATO 劉雲留 大竹守 濱中朋子 樋口靖子 万年麻美 榎本花子 山本径子 山梶明美 マスケット ■関連タイトル EDテーマ Etoile/Nonstop Japanese ver. 原作コミック ノブレス NOBLESSE 1 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Blu-ray 魔女見習いをさがして Blu-ray「どうにかなる日々」Blu-ray Happy-Go-Lucky Edition 初回限定生産 Blu-rayDisc付き 『ラブライブ! スーパースター!!』「始まりは君の空」【みんなで叶える物語盤】 BEM~BECOME HUMAN~豪華版Blu-ray Blu-ray 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Compact Collection Blu-ray ぐらぶるっ! 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講義の時間、教師であるミセス・シュヴルーズは板書を済ませ、生徒たちに向き直った。 「火、水、風、土の魔法は複数組み合わせることで更に強力になり、別な効果を生み出します。 そして私達メイジはいくつ組み合わせられるかでレベルが決まりますが、そのレベルは?」 教師は確認のための質問、いや確認にもならない。この程度のことは、子供でも知っている。 「はい! はい! はい! はーい!」 力強く挙手し、やかましく声を張り上げている男が一人。しかし、彼を指すわけにはいかなかった。 なにしろ、彼は生徒ではない。魔法使いですらない。ただの平民(自称、名門ディスカビル家出身だそうだが、 もちろんそんな家は存在しない)であり、 「ツルギ! あんたは黙ってなさい!」 ……彼を蹴倒す、隣の桃色の髪をした小柄な少女、ミス・ヴァリエールの使い魔だ。 「あんたはここで大人しくしてなさい!」 廊下、教室の出入り口付近にツルギを追い出したルイズは、動けないように彼の両手に水のたっぷり入った バケツを持たせた上、ゴハン抜きを連呼し、きわめて強く叱りつけた。 いくらなんでも、これで少しは懲りただろう。 そう考えた矢先、あろうことかツルギはこんなことをのたまった。 「これは、何のご褒美だ?」 使い魔を叩き出した少女が疲れきった表情で戻ってくる。嘲笑と忍び笑いの渦の中、足取り重く、顔を赤くしながら 席に着いたところで、シュヴルーズは授業を再開する。 「……では、他に誰か……」 そこでモンモランシーが手を上げ、すらすらと答える。 「はい先生! 二つの組み合わせが出来ればライン、三つでトライアングル、四つでスクエアと呼ばれますわ」 「よろしい。みなさんは、まだ1系統しか使えないと思いますが…」 そこで、キュルケが頬杖をつきながら片手を上げた。そして、ルイズを横目で見ながら言う。 「先生、お言葉ですが、まだ1系統も使えない、魔法成功率ゼロの生徒もおりますので……」 再び、笑いと嘲笑の嵐が巻き起こる。ルイズは恥ずかしさと情けなさ、その他さまざまな感情がないまぜとなった結果、 さらに顔を赤くした。そして、一刻も早く授業終了の鐘がなることを神に祈った。 「全く、何であんなことしたのよ!」 授業が終わったルイズは、帰りながらツルギをこっぴどく叱っていた。彼の奇行に対してだけでなく、 自身のストレス発散まで含まれている。だが、相変わらず一向に堪えておらず、ルイズのストレスはより深刻なものと なってしまう。 「あんなこと、とは何のことだ? 食事抜き、というのも心当たりがないぞ」 こいつ、本気か……いや、この程度の答えは簡単に予想の範囲内。その上を行くのよ、私! 「授業中にあんな大声で手を上げたことよ! すっごい恥ずかしかったわよ! あんた生徒じゃないんだから、 必要ないでしょ!」 「おお、そのことか! 俺は超一流の家庭教師たちに最高の帝王学を学んだが、ル・イーズたちの学校でも頂点を 目指すことにした。この謙虚な心こそが、ノブレス・オブリージュ」 歯を光らせるような笑顔であごに手をやり、親指と人差し指でポーズまでつくる。この話を聞いたルイズは、 常に予想を斜め上に裏切るツルギの思考回路に呆れ果て、全身でうなだれた。 ……聞かなきゃよかった。こいつ、いったいどこまで……。 落ち込み、涙目になりながらもルイズは、何とか気を取り直そうと懸命に頭を捻った。 いえ、そうよ! こいつにも取り得はあるわ! どんなに言葉が通じなくて、空気を読まなくて、行動がぶっ飛んでても! こいつはギーシュに勝ったのよ! 平民が、貴族に! 強いじゃない! 性格も……まあ、悪くはないわ。 うん、そう考えれば、まだまだ捨てたものじゃないわ! ……多分。 そうだ! 今までは押さえつけようとして失敗してきたんだから、ここで器の大きなところを見せれば…… きっと感謝して、私のことを主人として見直すはずよ! よし、この手でいくわよ! 「そ、そうなの~。しょうがないわね。今回は特別に勘弁してあげるわ」 額に青筋を浮かべながらも、にこやかな笑顔をつくるのは、大変な忍耐が必要だった。 それもこれも、 主人としての器の大きさを見せ、使い魔に忠誠心を植えつけるため。全てはその一心だ。 しかし、彼女は気付いていなかった。 見直すどころか、そもそもツルギははじめからルイズを主人として認識していなかったことを。 「そうか! 感謝するぞ、ル・イーズ!」 ルイズの思惑通り、ツルギは子供のように喜んでいる。 よし、これでこいつも私のことを…… しかし、せっかくのルイズのプラス思考を、ツルギはまたも完璧にぶち壊した。 「そういえばル・イーズ、廊下にも聞こえたぞ。なぜみなの者が『ゼロのル・イーズ』と呼んでるかようやく 理解できた。属性0、魔法の成功の確率0、というのが由来だったのだな!」 「……」 悪気のない口調だが、それが逆に堪える。ルイズは黙りながらも、拳を握り締め、プルプルと震わせた。 ここで怒鳴りつけないのも、全ては器の大きさを見せ付ける作戦のためだった。 そうよ! 全ては器の大きさを…… 「だが案ずるな。たとえ魔法の才能0で胸も0で女としての魅力が0でも……」 地雷原の上でタップダンスを披露するがごとく、次々とルイズの怒りのポイントを踏んでいく。 それでもルイズは、先の決心を心の中で呪文のように唱え、忍耐力の全てを行使していた。 全ては器の……。 全ては……何かが切れたような音。 ついに、ルイズの忍耐力を示すゲージがレッドゾーンを突破した。 「こここ、この使い魔は~……ご、ご主人様に、な、ななんてことを言うのかしら……っ!」 我慢のせいで怒りは通常の三割り増しだ。ドスの聞いた声で切り出した。 「どうかしたのか?」 まだ気付かないの! この人間外超絶鈍感無神経男! ツルギのとぼけた笑顔に、さらに怒りがこみ上げる。今までにない、鼓膜を破壊しかねないほどの怒鳴り声が、 トリステイン魔法学院中に響いた。 「やっぱご飯抜き! プラス今夜は部屋で寝るの禁止!」 ルイズの逆鱗に触れてしまったツルギは、毛布一枚で廊下に放り出された。しかし、 「う~む。何故突然怒り出したのだろう。ひょっとして、照れ隠しか?」 ……全く懲りていなかった。 「ツルギさん……?」 そこに、ルイズからは聞いたこともないような優しげな声がかけられる。 「おお、メイド! どうかしたのか!」 何度か会っているのにメイドとしか呼んでくれないのに少し傷つくが、シエスタは変わらぬ笑顔で応える。 「ちょっと呼び出されて。それより、ツルギさんこそ何をしているんですか?」 「いや、ル・イーズを励ましていたのだが、何やら怒り出してしまってな。きっと照れたのだろう。可愛いやつだ。 それで、メシ抜きで部屋から追い出されてしまってな」 それ、怒らせたんじゃ……。 シエスタは苦笑いを浮かべつつ、心の中でそう思うが、言わないほうがよさそうなのでだまっておいた。 「じゃあ、お腹空いてませんか? こちらにいらしてください」 シエスタに誘われ、厨房に通されたツルギは、目の前に並べられた皿に、目を輝かせた。 「これは何という料理だ?」 「え? ただのまかない料理ですけど……」 そして、フォークとナイフを使って上品に口に運ぶ。 「うまあーい! 今度、マ・カアール料理も食してみたい」 「ハア?」 まだツルギとの会話に慣れていないシエスタは、彼の言葉の一つ一つに疑問符が湧き出てきた。 いかにもおいしそうに、事実、料理を口にするたびに「うまあーい」と連呼するツルギの食べっぷりに、 コック長、マルトーは腕を組んで満足げに頷いた。 「いい食いっぷりだねえ。残り物ですまないが、思う存分食ってくれ、われらの剣よ」 「我らの剣? 俺のことか」 「そうとも。あんたは魔法も使えないのにあの偉ぶった貴族の小僧に勝ったんだ。名前の通り、我ら平民の誇りだ」 「当然だ。俺は神に代わって剣を振るう男なのだからな」 自信たっぷりのツルギの態度に、マルトーはますます気をよくした。 「おお、真の達人は言うことが違うねえ! 流石だ、ほれぼれするねえ」 出された食事の全てを平らげたツルギは、口元をナプキンで拭い、あらためて賛辞の言葉を口にした。 「実に旨かったぞ! これほどのものを食したのは、実に久しぶりだ」 何しろルイズに召喚されて以来、腹いっぱいになったことなど、ついぞなかった。いつも具のほとんどない スープとパンのみ。それすらも、ツルギの日々の行動が祟って日に日に減らされている。ツルギ自身はそれほど 気にしていなかったが、空腹だけはどうしてもついてまわった。 最大級の賛辞を受け、マルトーは自分の腕を誇った。 「このコック長にかかればどんなもんだって絶妙な味に仕上げて見せるさ! 言うなら、一つの魔法さ」 「うむ、その通りだ」 「いいやつだな! よし、シエスタ」 「はい!」 「我らの剣の勝利祝いだ、とっておきを空けるぞ! アルビオンの一番古いのを持ってきてくれ」 言われたとおりにシエスタは棚からぶどう酒を取り出し、ツルギのグラスに並々と注いだ。ツルギはそれを一気に飲み干す。 「おお、いい飲みっぷりだ!」 「よし、俺もとっておきを披露しよう!」 ぶどう酒の効果か、少し顔を赤くして気を良くしたツルギは紫色の剣を取り出す。そして、流麗に振り回した。 「おお、流石は達人! 見事な剣捌きだ!」 同じくぶどう酒を飲み干したマルトーも、対抗するように華麗なおたま捌きを見せる。 他にも皿回しを披露したり、歌を歌う者まで出てきたり。さながら、酒盛りの様相を呈していた。 夜空に二つの巨大な月が輝く。酒盛りも自然と解散し、シエスタは少し酔っているツルギを女子寮のほうまで送りに来た。 彼女は少し飲んだだけだが、それでも火照った身体にあたる夜風は気持ちいい。二人っきりとなった今、シエスタは積極的に ツルギに話しかけている。 「また来て下さい。みんな、ツルギさんのファンですから」 「そうか。俺はファンを作ることでも頂点に立つ男だったのだな」 「……あ、あの、ツルギさん。今度、ゆっくりお話ししたいです」 ツルギの物言いにも少し慣れたシエスタは、決心したように言い、微笑んだ。 「いいだろう。俺も君とは話してみたい」 「はい! おやすみなさい」 返事に喜んだシエスタはお辞儀をして、厨房の方へと戻っていった。 久しぶりに満腹となったツルギは、意気揚々と毛布の置いてあるルイズの部屋の前まで来た。 なぜかそこではサラマンダーのフレイムが丸くなっている。ちょうど、毛布の上だ。このままでは眠れない ので、ツルギはフレイに声をかけた。 「何だ、お前は」 ツルギに気付いたフレイムは床に腹ばいになって、きゅるきゅると人懐っこい声で鳴きながら近づいてくる。 そのままツルギのズボンの裾をくわえ、ついてこいとばかりに強く引っ張る。 「何をする!」 足を振り、強引に引き離す。それでもフレイムは近づいてくる。どうしても、どこかへ連れて行きたいようだった。 「しつこい奴め!」 ツルギは剣を抜き、フレイムに突きつけた。だが…… 「……きゅる?」 「……、なぁにぃぃ!?」 ツルギの手の中にあるのは、おたまだった。 鍋の中をかき回したりするのに使う、調理器具だ。 「あれ、これって……」 厨房で片づけをしていたシエスタは、片隅に置いてあった紫色の剣に気付いた。どう見ても、ツルギのものだ。 「あの時忘れていったのかしら。後で返しておかなくちゃ」 これでまた会う口実ができた。 シエスタは顔をほころばせ、剣をまるで宝物を扱うかのように、両腕で胸に抱き寄せた。 「……遅いわね」 ベビードールだけという薄着のキュルケは、自室で先ほど迎えに出した使い魔の帰りを待っていた。 ツルギが追い出されるのを見計らって迎えに出したのに、一向に戻ってこない。あくまで迎え入れるために待っていたが、このままでは 朝になってしまう。さすがに業を煮やしたキュルケは、ドアを少し開けて様子を見た。 目標がおたまを振り回し、自分の使い魔と戦って(?)いる。 「ちょ、何やってるのよ! フレイムー!」 止めようと、部屋を飛び出し大声を出す。が、もう遅い。弾みでフレイムは火を噴き、驚いたツルギはその拍子に壁に叩きつけられる。 「あ……やばっ」 「うるしゃい! 今何時だと思ってるのよ!」 「ぐはっ!!」 突然、ドアが勢いよく開け放たれる。どうやらこの騒ぎで起きてしまったらしく、目をこすりながら舌たらずな声で怒鳴りつける。 しかし、彼女の目線の先にはキュルケとその使い魔しかいない。ツルギは、勢いよく開けられたドアの下敷きになってしまったのだ。 ツルギに気付かぬまま、ルイズはキュルケを睨みつける。 「人の部屋の前で何してんのよ、ツェルプストー」 「いえ、ちょっと夜の散歩を……、ね。ほほほ」 あからさまに妖しい。そこで、ルイズははっと気付いた。 「そんな格好で? まさか……あんた、今度はうちの使い魔に手だすつもり!?」 「わ、悪い!? 好きになっちゃったんだもの、仕方ないでしょ!」 図星を突かれたキュルケは怯みながらも、開き直って反論する。 「何よ! 私の使い魔どこにやったのよ!」 キュルケは黙ってルイズのすぐ横、ドアを指差す。 一瞬何のことか分からなかったルイズだが、すぐにはっとしてドアを開いた。ツルギが目を回し、張り付けになっている。 「ツルギ、来なさい!」 そのまま下敷きになったツルギを部屋に引っ張り込んだ。 まずルイズはツルギをぶん殴った。それでやっと目を覚ます。 「おお、ル・イーズ! どうしたのだ?」 「どうしたじゃないわよ! あんた、いったいツェルプストーと何してたのよ!」 「何してたといわれても……あのトカゲが俺の寝床にいたので、決闘していただけだが?」 「決闘って……、それで?」 「うむ、手ごわい相手だった。そうこうしているうちにドアが開いて下敷きになってしまったのだ」 ベッドに腰掛け、頬杖をつきながらツルギの話しを聞いていたルイズは合点がいった、という風に相槌を入れた。 「ふ~ん。じゃあ、ツェルプストーと何かあった訳じゃないのね。それにしても……」 ツルギのほうを見たルイズは、憎々しげな声を上げる。 「よりによってツェルプストーの使い魔に負けるなんて情けない! あんた剣士でしょ!」 「それが、剣がいつの間にかこれに変わっていたのだ」 そう言って、おたまを取り出す。それを見たルイズは、バカにするように訊く。 「……何よ、これ」 「知らないのか? これは……」 「知ってるわよ、おたまぐらい! 何でそんなものがあるのかって聞いてるのよ!」 「分からん。ミステリーだ」 酒盛りをしたときに忘れた、というのにはどういうわけか思い浮かばないらしい。 ルイズは嘆息し、一人で納得するように頷いた。 「全く……あんたって人は。分かったわ。あんたに剣を買ってあげる」 「なにっ、本当か!?」 「必要なものはきちんと買うわよ。わかったら、さっさと寝なさい。明日はちょうど虚無の曜日だし、町に連れて行ってあげるわ」 新しい剣に、ツルギは胸を弾ませる。彼の中で紫色の剣、サソードヤイバーはすっかり忘れ去られてしまった。 ツルギはそのまま廊下へ出て行こうとするが、ルイズに止められる。 「どこに行くのよ」 「廊下だが?」 「もういいわ。今日は部屋で寝なさい。またキュルケに襲われたら大変でしょ」 そのまま、ツルギに背を向けて布団に包まる。彼女は布団の中で例の呪文のように唱えた。 今度こそ、今度こそ……主人として認めさせてやるんだから!
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型式番号 所属 コロニー独立軍 建造 生産形態 ワンオフ 全長 重量 装甲材質 チタン合金セラミック複合材 武装 ビームトマホークサーベル×2 ビームアサルトライフル シールド内臓ミサイルランチャー×2 腹部拡散ビーム砲 脳波コントロール式無線ビーム砲塔システム"スレイブス"×8 設定 コロニー独立軍の最新鋭MS。高出力のジェネレーターを搭載し、ビーム主体の武装を数多く装備している カラーリングはパイロットのアストラルに合わせ赤に塗装されている 特に最新鋭技術の粋を集めて作られたスレイブスは脳波コントロールによる無線誘導により三次元攻撃を可能にしている ただしパイロットには特殊な強化が必要である
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今や学院中は使い魔品評会一色に染まっていた。 使い魔品評会とは、春先に行われた召喚の儀式で呼び出された使い魔を学院の教師や生徒全員の前にお披露目するという、 トリステイン魔法学院の二年生にとって最も重要な行事である。 何しろ、メイジの実力を見るには使い魔を見ろ、と格言に言われるように、強力な使い魔を召喚するということはその実力を 知らしめることにつながる。 そのため、二年生は学院のそこかしこで召喚したばかりの使い魔と芸の練習に励んでいる。 それはここ、女子寮の一室も例外ではなかった。 「あんた、何かできることはある?」 ベッドに腰掛け、ツルギと目線を合わせたルイズはいきなり問いかけた。 「何を言う。俺は全ての頂点に立つ男だ」 「……あんたに聞いた私が馬鹿だったわね」 立ち上がったツルギは立ち上がり、こともなげに言った。それを聞いたルイズは、こめかみを押さえながら呻くように呟いた。 「何故そんなことを聞く?」 「……品評会があったことをすっかり忘れてたのよ」 「品評会だと?」 「そういう、毎年恒例の催しがあるのよ。生徒たちが召喚した使い魔を学院中にお披露目するの」 「人をペットのように言うとは失礼な奴だ」 「とにかく、恥をかくのだけは避けたいのよ。けど……」 そう言ってルイズはツルギを横目に見た。そして、ため息を突くように言う。 「無理かしら」 「どうして恥をかくというのだ?」 相変わらずの自覚ゼロ。本人が把握していないのが、一番たちが悪い。 ルイズは、ツルギを召喚してから何度目かも分からないため息を吐いた。 「まあ、剣捌き当たりで無難に終わらせておけば……大丈夫かしらね」 優勝はまず無理だろうが、恥をかかないのが第一だ。珍しく後ろ向きな考えで、ルイズは言う。 「それだけか?」 「他に何かできることでもあるの?」 「当然だ。ステージで発表するのに向いた派手なもの、……そうだな、ピアノあたりはどうだ?」 「えっ、できるの!?」 ルイズは驚いて聞き返した。ピアノを習うなど、そこらの平民にできることではない。 「当たり前だ」 自信たっぷりな答え。もし本当にピアノが上手ければ、絶好のパフォーマンスになりえる。何しろ、他の使い魔にピアノを弾くなど まず不可能だ。人間ならではのことではある。しかし…… ふとルイズはあることに気付き、顔をうつむけた。 「でも、やっぱりダメね」 「何故だ?」 「お披露目はステージでやるのよ。そこまでピアノを持ってくるなんて無理よ。第一、使い魔になんて学院がピアノを貸してくれるわけがないわ」 「そうか。ならば……歌ならどうだ?」 「歌、ねえ」 ルイズは極めて疑り深い目つきで、ツルギを見た。 「何だその目は」 「だって、ねえ。ためしに何か歌ってみなさいよ」 「少し待て」 何にするかと思案していたツルギは、一つ咳払いをしてから、ルイズの聞いたことのない歌を歌い始めた。 「♪~~FULL FORCE誰より~も早く、明日~を見~続け~る」 歌も終わったらしく、ツルギはどうだとばかりにルイズのほうを見た。 「驚いたわね。結構上手いじゃない。けど、聴いたことのない歌ね。なんて歌?」 「俺にもよく分からん。なぜか耳に残っていたのだ」 「そう。まあいいわ」 おそらく異国の歌だろう。これなら目立つこと請け合いだ。意外といい線いけるかもしれない。 そこでツルギが口を開いた。 「ところで、歌うのは俺だけか?」 「何よそれ」 「ル・イーズも歌った方がいいのではないかと思ったのだが」 ツルギの言葉に、ルイズは考え込んだ。 品評会は使い魔の質はもちろん、どのようなパフォーマンスをしたかも重要視される。どれだけ使い魔と絆を深めたかが 試されるからだ。使い魔と共に異国の歌を歌うというのは、彼一人に歌わせる以上にかなりの好印象が期待できる。 使い魔の質で勝負できない以上、パフォーマンスで差をつけるしかない。ルイズはツルギの両手を掴み、目を輝かせて言った。 「それよ! ツルギ、今すぐ私にあなたの知っている歌を教えなさい!」 「いいだろう。俺は歌を教えることでも頂点に立つ男だ」 どんな歌を歌うかでも多少もめたが、そこは二人用で、ツルギが「なんとなく親近感が沸く」ということで決定した。 しかし、歌を教え込む時点でもかなりの困難がのしかかった。何しろ、こういった歌を知らない人間に歌わせるのだ。その苦労は 並大抵のものではない。 悪戦苦闘の末、かろうじてルイズは歌詞と一通りのリズムを覚えることに成功した。 そして、ついに二人で合わせる。 「よし、行くぞ」 ツルギの合図と共に、二人はリズムを取って歌い始めた。楽器がないので曲はなしだ。 「いつの間にか忍び込む正体! 謎過ぎて落ち着いていらんない! ~~」 「邪魔な奴は倒して構わない!? 言ってみただけ答えはいらない! ~~」 かなり間の取りにくい、難しい歌だ。二人は互いに熱唱するが、全くといっていいほど息が合っていなかった。 ツルギは一流の家庭教師たちから最高の教育を、マンツーマンで受けてきた。 一方ルイズも学院ではゼロと馬鹿にされ続けてきたおかげで友達がなく、他人と共同作業をするという機会はほとんどなかった。 つまり、二人とも他人に合わせるということがものすごく下手だった。 「ル・イーズ! 音がずれてるぞ!」 「うるさいわね! あんたの方が外れてるのよ!」 この調子で二人の息が合うことはないまま夜も更ける。結局眠くなった二人は、険悪な空気を保ったまま就寝した。 品評会まで後二日。 翌日、いつもどおりルイズに外に追い出されたツルギは、いつもどおり学院内を散歩していた。 そこら中で使い魔と共に訓練に励む生徒たちの姿が目に入る。 「ほお、品評会の練習か? ご苦労なことだ」 手にデルフリンガーを下げ、優雅に散歩する。その折、後ろの方から肩をぽんと叩かれた。 「ツルギさん」 「おお、メイドか。どうした?」 ツルギは振り向いてうれしそうに言った。彼女に対して、なんとなく親しみを感じているのだ。 「今日からやっと仕事ができるようになったんです。だから、ツルギさんにも挨拶しておこうと思って」 シエスタも満面の笑顔で返した。布に包まれた長い物を大事そうに抱えている。 モット伯が王宮の勅使であったために、王宮でかなりの問題になった。犯人も未だに捕まってはいない。それでシエスタに関しても 色々とごたごたが起こり、職場復帰が遅れたのだ。 「そうか。それは良かった」 「はい! ツルギさんも、色々とありがとうございました」 シエスタは深々と頭を下げた。 「当然だ。ショ・ミーンを守るのは高貴なる者の義務、ノブレス・オブリージュだからな」 「ふふ、そうですよね。……そうだ! これ、お返ししますね」 もはやツルギの物言いにも慣れたシエスタは軽く返す。そして、長い包みをツルギに手渡した。 「何だこれは?」 言いながらもツルギは包みを開ける。そこから覗いていたのは、いつかなくしたと思っていたサソードヤイバーだった。 「おお、これは!」 「ツルギさん、前に厨房に忘れていったんです。それでいつか返そうと思っていたんだけどなかなか返せなくて……ごめんなさい!」 シエスタはまたも頭を下げるが、ツルギはそれを見ていない。布をシエスタの手に返して、サソードヤイバーをまじまじと眺める。 「この俺のサソードヤイバー、よくぞ戻ってきた。感謝するぞ、メイド!」 ツルギはシエスタの左肩に手を置いて言った。シエスタは謙遜するように目を伏せるが、手を叩いて思い出したように言った。 「そんな……。それよりツルギさんも品評会に参加するんですよね。頑張ってください!」 「任せておけ。俺はツ・カイマーの頂点に立つ男だ」 「すごい自信ですね。やっぱりツルギさんはすごいです」 応援してます、とシエスタはサポーターよろしく両腕を胸の辺りまで持ち上げて言った。そのまま一礼して仕事に戻っていく。 そろそろ授業も終わる時間だ。シエスタを見送ったツルギは、ルイズを迎えに行った。 その夜も、ルイズとツルギは息の合わないデュエットを練習した。合わないなりに何度もしつこく続けていったおかげで、 少しは聞ける程度になった。 「こんなところかしら。仕方ないわね」 「俺はデュエットでも頂点に立つ男だ」 妥協したルイズと相変わらず根拠のない自信をもったツルギは、歌と同様かみ合わない思いを抱いて眠りについた。 品評会はもう明日。 「ただいまより、本年度の使い魔お披露目をとりおこないます」 コルベールの開会の挨拶により、ついに品評会が始まった。 この日のために練習を重ねてきた生徒と使い魔たちはステージに上がり、ここぞとばかりに思い思いの芸を披露していく。 キュルケはフレイムに火炎のブレスで舞を舞わせた。 モンモランシーのバイオリンの音色に合わせ、カエルの使い魔ロビンは見事な踊りをする。 マリコルヌはフクロウの使い魔クヴァーシルと共に、手品を披露。 ギーシュは自らが溺愛するジャイアントモールの使い魔、ヴェルダンデの美しさを強調するためか、共にバラに囲まれて優雅 に寝そべった。しかし、彼の使い魔の美しさは観客にはうまく伝わらなかった模様で、ギーシュはいたく落胆した。 タバサが風竜の使い魔、シルフィードを披露したところでは一際大きな歓声が上がった。彼女はシルフィードの背に乗って、 会場の空を一周した。その美しい姿は、観衆たちを魅了した。 ステージの脇で順番を待っていたルイズは、ツルギに目配せをして言った。 「さあ、行くわよツルギ」 「任せろ、ル・イーズ。俺はツ・カイマーでも頂点に立ってみせる」 ツルギはいつものように、自信満々の様子で応える。 「いいこと? 私が合図するまで大人しくしているのよ」 やけに決闘を挑みたがる彼の性格から、念のためにデルフリンガーを取り上げている。今日は挨拶をして歌を歌うだけなので、 ツルギのほうも了承した。あとはいつもの奇行と発言にさえ気を付ければ、とりあえず無事に済む、とは思うものの不安でしょうがない。 ツルギの行動はいつもルイズを驚かせる。幾度、寿命の縮む思いをした河からないほどだ。何を言っても通用しない上、 ギーシュに決闘を挑んだり、モット伯の屋敷に乗り込もうとしたり……彼女の想像を絶する。 今度ばかりは大丈夫と思うけど……どうにか無事に済みますように。 「続きましてルイズ・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」 ついにタバサのパフォーマンスが終わったらしく、名前が呼ばれる。 「行くわよ」 ツルギは自身ありげに頷く。ルイズはそれを見て、祈るような気持ちで壇上に上がった。 ルイズはステージの上で、満場の観衆を見渡した。彼女が平民の使い魔を呼び出した、というのは学院中に知れ渡っており、 誰もが馬鹿にするような目をしている。 「紹介いたします。私の使い魔、神代剣です。種類は……」 「ガンバレー、ゼロのルイズー!」 マリコルヌが野次る。と、同時に会場全体から、どっと沸きあがるような嘲笑の渦が巻き起こる。 恥ずかしさに顔を赤くさせながらも、ルイズは叫ぶように言った。 「種類は……平民です!」 再度、さらに大きな嘲りの野次と馬鹿にするような笑いがステージを包んだ。 「そりゃ種類じゃなくて身分だろうが!」「さすがはゼロだ!」 ルイズは目をつぶり、必死で耐えるが、耐えられない者もいた。彼女の隣から鋭い声が上がる。 「無礼な奴らめ!」 一瞬、会場が静まり返った。 一歩前に出たツルギは、どこからともなくサソードヤイバーを取り出して会場に向かって構える。 「今笑った者、前に出ろ。貴様らの侮辱は許しがたい。決闘を申し込む!」 使い魔とはいえ、平民が貴族に剣を向けていた。信じられない蛮行に教師、生徒問わずに一瞬時間が止まり、そしてざわめき始めた。 あまりの事態に呆然としていたルイズははっと我に返った。臨戦態勢となったツルギに横から怒鳴りつける。 「ちょっと、ツルギ! 何やってんのよ!」 「案ずるな。俺は決闘でも頂点に立つ男だ」 「そうじゃないでしょ! 大人しくしているように言ったのに!」 ルイズはツルギの手からひったくるようにしてサソードヤイバーを奪い取り、耳を思い切り引っ張った。さすがのツルギも これには堪えたのか、耳を押さえて苦痛を訴える。 「くっ! 何をする、ル・イーズ!」 「勝手なことしないでよ! あんたは引っ込んでなさい!」 耳を引っ張ったまま、ルイズは強引にツルギをステージの外まで連れて行った。想像を絶する展開に、教師でさえも唖然としている。 その後、もう一度ステージに戻ったルイズは、ほとんど泣きそうになりながらも貴族としての誇りでかろうじて耐え、気丈にも 使い魔の蛮行を謝罪した。 「申し訳ありませんでした。……使い魔の無礼を、心より謝罪いたします」 「何やってんだよ!」「ゼロのルイズは使い魔も最悪だな!」「貴族に剣を向けるなんて、殺されたいのか!」 謝罪の言葉に、観衆はやっと我に返った。そして、口さがのない連中はさらにひどい侮辱と嘲笑をルイズに浴びせる。 彼女はじっと堪えるが、ついには目元を押さえ、逃げるようにして会場を後にした。 とにかく人の目から逃れたかったルイズは、一人で会場から遠くはなれた本塔の中庭まで走ってきた。 「何よあいつ、何なのよ!」 最悪だった。こんなことなら欠席した方がまだましだ。そうすれば、いつもどおり馬鹿にされるだけですんだかも……。 よりによってあんなこと! それにあの態度! ルイズは先ほどのツルギとのやり取りを思い出す。 「何であんなことしたのよ!」 嘲笑と罵倒の渦から逃れるように、ステージの脇に引っ込んだルイズは掴みかかるようにして問い詰めた。するとツルギは こともなげに答えた。 「当たり前だ。あのような侮辱、許せるものではない」 「おかげで大恥かいちゃったじゃない! どうしてくれるのよ!」 「あんな屈辱を受けて黙っていろというのか!」 ツルギの反論に、一瞬言葉が詰まった。 何を言っても無駄だ。ついにルイズは、彼に愛想を尽かすように怒鳴りつけた。 「もういいわよ!」 ルイズは肩を怒らせ、ツルギに背を向けた。彼が追いかけようと歩を進めるが、 「付いて来ないで!」 彼女は一蹴し、そのまま荒い足取りでその場を後にした。 一人になったところで、ルイズは会場の方を見た。歓声が湧き上がっている。 そろそろ一番が決まった頃だ。多分、タバサのシルフィードだ。 あのツェルプストーだって立派なサラマンダーを召喚して、その友達というタバサにいたっては風竜。いつもからかってくる マリコルヌでさえ、フクロウというまともな使い魔を召喚している。 それに比べてなんで私は……ハア。 下を向き、ため息を吐いたところでルイズは、いきなり目の前が暗くなるのを感じた。何か巨大な影がかかっている。 驚いて顔を上げた彼女の目に飛び込んできたのは、全長30メイルにも及ぶ巨大な土の巨人、ゴーレムだ。それが突如出現し、 ルイズ、正確には本塔の方まで歩いてくる。 ゴーレムは彼女の目の前で、本塔に向かって巨大な拳を打ち下ろした。 「物理的な衝撃なら……もしやと思ったけど」 ゴーレムの肩の上で、フーケは悔しげに言った。先ほど扉の前でアンロックを試してみたのだが、びくともしなかった。 固定化以外の魔法はかかっていなかったが、それ自体が極めて強力。おまけに壁がハンパでなく厚かった。 「ゴ、ゴーレム!?」 小さく声が上がる。見れば、ゴーレムの足元に生徒が一人いる。マントの色からすれば、二年生だ。 今は品評会の最中のはずの二年生が何でこんな所にいるのか知らないが、仕方ない。 「運が悪かったねぇ!」 邪魔者を排除せんと、フーケはゴーレムの腕を振り下ろさせた。 ルイズは震えながらも杖を構えてゴーレムを見据え、その場を一歩も引かなかった。 いや、身体がすくんで動けなかったのだ。目の前に、巨大な拳が迫り来る。 押し潰されるかと思った瞬間、ルイズの小さな身体は誰かに抱えられるようにして、地面に横たわっていた。 「ル・イーズ! 何だあれは!?」 顔の上の方から声がかかる。 ツルギだ。彼女の使い魔がとっさにルイズを抱え上げ、ゴーレムから救ったのだ。 「わかんないけど、巨大な土ゴーレム? ……ちょっと、離してよ!」 言ってからルイズは、思い出したようにツルギを突き放して立ち上がり、杖を構え直す。 このゴーレムは明らかに賊だ。 ルイズはルーンを詠唱、ファイアボールを放とうと杖を振る。 しかし、杖の先から火の玉が出ることはなく、それどころかなぜか本塔の壁が爆発した。 「あはは、何をしようって……」 無様な失敗魔法を笑おうとしたフーケは本塔の壁、ちょうど宝物庫の辺りにひびが入ったのを見て息を呑んだ。 ゴーレムで殴りつけても何ら通用しなかったこの壁が……、第一、あんな風に物を爆発させる呪文なんて聞いたことがない。 「まあいいわ」 チャンスだ。これを逃す手はない。 ゴーレムにもう一度壁を殴らせる。直撃の寸前で鉄に変えられた巨大な拳は、轟音を立てて壁にめり込む。そして、壁が崩れた。 それを確認したフーケはゴーレムの腕を伝い、宝物庫に侵入した。 目当ての品の位置は既に把握している。さまざまな杖がかけられた、壁の一角。 果たしてそれはそこにあった。『竜巻の杖 持ち出し不可』鉄製のプレートの上に、細長い黒い箱が置かれている。 フーケは中身があることを確認し、箱ごと竜巻の杖を持ってすばやくもとの場所まで戻り、ゴーレムの腕に乗った。 地面にいるメイジと平民、いつのまにかウィンドドラゴンまで来ていたが、大した問題ではない。 「感謝するよー!」 巨大な腕を伝い、肩まで移動したフーケは眼下にいる二人を見下ろして捨て台詞を残す。 そしてフーケは杖を振ってゴーレムを学院の外へと移動させた。 首尾よく黒いケースに入った竜巻の杖を強奪したフーケは、別の場所までゴーレムだけを移動させることでそちらに注意を向けさせた。 フーケ自身は既に遠く別の場所、どこにでもあるような寂れた小屋にまで逃げている。ゴーレムも今はただの土くれにと姿を変えており、 もはや証拠も残っていない。 ここに逃走用の馬が隠されている。 小屋に入ろうと小さな扉――ただの板といったほうが正しいかもしれないが――にフーケが手をかけたその時だった。 ギャリギャリギャリッ! 金属をこすり合わせるような激しい音が辺り一帯に鳴り響く。誰もいないと思っていたフーケは慌てて、杖を構えながら音のした方 へと振り向いた。 「な、何!?」 左袖しかない黒いコートを着た男が、左足の金属を地面の岩とこすり合わせていた。 フーケの視線に気付いたその男は立ち上がり、うらぶれた視線を向ける。 「メイジか、いいよなあ……お前は」 「魔法だなんて、素敵だよね」 さらに、小屋の影から似たような服装をしたもう一人の男が現れる。二人はフーケの方へゆっくりと歩み寄ってきた。 フーケは呪文を詠唱し始めた。ここまで来て、こんなおかしな奴らに邪魔をされるわけにはいかない。 すぐに詠唱が完成、杖を地面に向かって振る。 土が盛り上がり、巨大なゴーレムが姿を現した。とっさのことであったので先ほどのゴーレムほどに精神力を込めることはできず、 10メイルほどとなってしまったが、フーケは薄く笑った。 こいつらは見たところメイジには見えない。せいぜい、傭兵崩れといったところであろう。なら、このゴーレムで十分のはずだ。 「魔法か……」 「やっちゃおうよ、兄貴」 どこからともなく金属でできた虫のようなものがぴょんぴょんととびはねながら出現し、彼らの手に収まった。 彼らはベルトのバックルを開き、そこに金属の虫をそれぞれスライドさせた。 「「……変身」」『Change! Kick Hopper!』『Change! Panch Hopper!』 呟くと共に、うつむいたままの彼らの身体は鎧に包まれたような姿に変わった。 振り下ろされるゴーレムの拳を、姿の変わった二人は難なくかわした。 気だるそうな雰囲気とは裏腹に、この男たちはゴーレムと互角以上に渡り合う、どころか完全に翻弄している。 またもゴーレムの踏み付けをかわした黒い方の男が正面に、緑色の男が背後にと一直線に挟み込むような位置関係になったところで、 両者は腰を下ろした。 「「……ライダージャンプ」」『『Rider Jump!』』 やる気ない口調とは対照的に、二人は高く跳躍する。 「……ライダーキック」『Rider Kick!』 「ライダーパンチ!」『Rider Panch!』 空中からの拳と蹴りが挟み込むように炸裂、ゴーレムは砕け散った。 「な、何よあいつら! ……こうなったら」 自らのゴーレムがあえなく敗れ去ってしまったのを見たフーケは、黒い箱から竜巻の杖を取り出した。 いっそ、威力を試してみるのもいい。 竜巻の杖は、杖というには奇妙な形をしていた。甲虫をかたどったような姿で、杖というよりはむしろ剣に近い。 持ち手、と思しき部分を掴んだフーケは、自らの杖を扱うときのように振った。 しかし、何も起こらない。 「な、使えない!?」 何か特殊な使い方でもあるのだろうか。しかし、調べている暇などあるはずがない。 焦るフーケのもとに、緑色の方の男が近寄ってくる。 「お前今笑ったか? ……笑いたきゃ思い切り笑え」 そして男は竜巻の杖を蹴り上げた。竜巻の杖は後ろの方に弾き飛ばされる。 呪文を詠唱する暇もない。追われるようにして、フーケは後方に逃げていく。こうなっては、メイジも非力な平民と変わりはしない。 背中に木が当たってしまった。ついに追い詰められた。 「しまった!?」 緑の男は足を回し蹴りを喰らわせようと、左足を思い切り跳ね上げた。が、寸前でそれは止まる。 この女、瞳の奥に闇が見える。俺と同じ、地獄を見たか。 ヤグルマはフードの奥のフーケの顔を見て、そう断じた。 彼が足を止めた一瞬の隙を見計らって、フーケは短く詠唱。土の塊を緑の男の顔にぶつけた。 「兄貴!」 黒い方の男にも土塊をぶつける。 二人が気付いたときには、フーケは竜巻の杖と共に姿を消していた。 ヤグルマはいつになく穏やかな表情で草原に寝そべっていた。視線の先には小さな花が咲いている。 「兄貴、何で足を止めたのさ」 カゲヤマはヤグルマに問いかける。あそこで完全にとどめをさせたはずなのだ。 「まさか、あの女に惚れたんじゃないよね」 ヤグルマは無言のまま答えない。 「まさかね」 カゲヤマは最後に、吐き捨てるようにして呟いた。
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選評 【2013】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 52本目 http //pele.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1381830883/719 :ノブレスオブルージュ選評:2013/10/25(金) 22 18 55.77 ID xnNwpXmF0ノブレスオブルージュ選評 メーカー:チュアブルソフト 発売日:2013年9月27日 価格:9,240円(税込) ノブレス・オブリージュをモジったと思われる本作は、その言葉の意味と真逆のシナリオ構成により購入者を恐怖のどん底に叩き落とした。 要点 1.2/4+Trueルートで同じキャラからの一方的な逆恨みによる犯罪行為の数々 2.シナリオが致命的に短く、内容がない 3.女装モノなのにエロシーンで主人公の顔がほぼ写っていない 4.制服でチャンバラ、胸元のバラを狙うキチガイ集団 ・本作の舞台設定について 本作の舞台となるサント・アレクサンドラ女学院では、生徒は帯剣して、互いに剣の腕を競い合う。 月に1度試合をしてその勝敗によって序列が決まり、学園内で使える独自通貨が多く貰えたり、1位になれば生徒会会長になったりする。 試合の時はフェンシングの電子判定のような物を使用しており、3回の有効打突もしくは、胸元のバラを散らすと勝利となる。 また、日常的に私闘が許されていて、制服で野良試合をすることもある。 基本的にサーベルを使用するが特に決まりはないため、各々好きな武器を帯剣している。 ・本作の主要人物について 十四也 主人公 双子の妹に入れ替わって女子校に潜入することになる。 ルイ 主人公の双子の妹で、ヒロインの大剣が足に直撃して入院、療養中 学院の中では序列1位で生徒会長 ダルタニアン 足で負傷している(と思っている)主人公に全力で抱きつく非常識娘 ルイのことが好き過ぎる癖にアホという設定でバラすまで全く気づかない アトス 宝塚の男役的ヒロイン アラミス ルイのルームメイトで主人公の女装をサポートする。 ポルトス 身長の約2倍はあると思われる大剣を振り回すちびっ子 試合用おっぱいアーマーの製作者 以上がメインヒロイン リシュリュー ルイに負けて序列2位、生徒会副会長となった貴族お嬢様 校則で全校生徒を金髪、巻き毛にする 等のトンデモ案を出すがルイに却下される日々 ミレディ リシュリューお付きのメイド長 バトル物にありがちな解説役 シナリオの終盤数々の犯罪行為を起こすキチガイ 本作は、ルイ以外の4ルートをクリアするとルイのルートが開放される形式である。(便宜上Trueとする) 要点1は既に少し書いてしまったが、ミレディによる犯罪行為が2/4ルート+Trueルートでも行われる。 ミレディの悪行 1.ルイとポルトスの試合で、試合用礼服に細工して電流を流し、ルイの動きを鈍くしてポルトスの大剣が足に直撃する原因を作った 2.ヒロインをスタンガンで気絶させて拉致監禁 3.ヒロインの命に関わる心臓の薬を盗み出して隠す 4.主人公をスタンガンで気絶させて拉致監禁して、ルイに試合でわざと負けるように要求 上記はリシュリューが序列1位を取り戻すための行動だが、リシュリューはそんなの頼んでいないので誰の得にもなっていない。 一歩間違えれば死人が出てもおかしくない犯罪行為の数々なのに、作中では罰としてトイレ掃除や草むしりをさせられるだけである。 ライターはギャグにしたかったのだろうが、上記の犯罪行為を受けて平然とした顔が出来る主人公達は非常に人間が出来ている。 また、Trueルートでは一度この罰を受けているのにもかかわらず4の行為を行うため、救いようがない。 3/5ルートがこの調子であり、Trueルートの最後までこの調子で非常にイライラさせられる。 主人公も女学院に侵入しているので人のことは言えないという世紀末なのだろうか。 次にシナリオであるが、本作はマップ移動系でSSを選択して見ていく形式で、 例えるなら、その辺のシミュレーションエロゲーからシミュレーションを削ったような内容で、見どころはどこにも存在していなかった。 どのSSも短く当たり障りのない内容なので、基本的に見なくてもシナリオ上問題がない話ばかりである。 また、主人公の声を入れたら予算が尽きたのではないのかと邪推するほどシナリオが短い。 好きなルイの近くにいるために、ダルタニアンが生徒会の自警団に入るために試合で活躍して、さぁこれから本番だ!と思ったらルート分岐の選択肢 この選択肢を選ぶと自動的にルート分岐して、Hしてヒロインか主人公がミレディの犯罪行為をはねのけてEND。 女装モノ特有の好きだけど男とバレたらどうしよう、といった葛藤もなく好きになったら平然と正体をばらしてヒロインと結ばれる。 また、入れ替わりが終了した後のことを何も考えず恋人同士だとばらす非常識さ、それを平然と受け入れる周囲。 アトスルートでは、主人公の姿にルイを見ているアトスに苛立つ主人公が決闘を申し込んでそこそこ盛り上がった。 ダルタニアンルートでは、主人公と付き合って腑抜けになったから山にこもって修行、熊に襲われてなんとか撃退。その後の試合では、主人公の絶叫応援により逆転勝利でEND。ちなみに山に熊がいるのもリシュリューが飼っている熊が逃げ出したのに、有効な対策、告知が十分でなかったためである。 Trueルートでは、4つのルートの展開を少しずつ持ってきているようだが、なんの説明もないのでよくわからないまま始まってルイとHして、ミレディに再び犯罪行為をされて、倒して終わる。 心臓の薬を盗まれたヒロインについては、アトスの部屋から見つかった秘伝の薬の巻物によって全回復。マジ秘伝の薬ぱねえ。 都合よく山にあった薬草を手に入れるために熊とも一戦したけど特に問題ないね。 また、ルート途中からルイが鉄仮面を被って義賊的な私闘を挑みまくるという展開が入るが、わずか1,2ヶ月で剣をまともに振れるならそもそも入れ替わる必要性がないじゃん…。 次にエロシーンであるが、本作はチュアブルソフト過去最大のエロシーンボリューム!だそうである。 過去最大と言ってもシーン数はそこそこ多いがそれぞれが短く、マップ移動形式によるぶつ切りなので唐突感が強く、全く実用に耐えない。 また、女装モノのエロシーンは主人公とヒロインどちらを見ても良いので二度美味しい!はずが、構図で主人公はほぼカット たまに写っていても(画像1)顔が描かれていないので、女装モノの利点を全く活かせていない。 十四也きゅんかわいい!と購入した者もまさかエロシーンで顔がのっぺらぼうになっているとは想定していただろうか。 ちなみに、主人公の顔が写っているエロシーンは全体の1割にも満たない。 画像1: 最後の要点、月1回の試合とは別に日常的な私闘が何故か許されている。 この際は普通の制服で行い、武器を落としたり、胸元にあるバラを散らされたり、降参すると負けるとなる。 ちょっと待って欲しい、刃を落としてあるらしいが、サーベルで胸元にあるバラを攻撃ってそれ手元狂ったら死ぬよね・・・と突っ込みどころが満載である。 ポルトスの身長約2倍の大剣をまともに受けても平気らしい特殊おっぱいアーマーが存在するので、きっと制服も自動ガードしてくれるよね! 細かい点を上げていくと、 本作の幕間には画像2のような設定画像が表示されるが、約2秒で次の場面へと移ってしまうため速読のスキルも養える親切設計。 画像3のように謎スキル画像が表示されることもあるが、本編と特に関係が無いため製作者の自己満足が見て取れる。 なお、上記画像はルートクリアしないとCGモードが開放されないため、一度見逃すとルート終了まで閲覧出来ない。 モブの立ち絵が使い回しで、誰が誰だかわからないため、いっその事顔なしの方がマシだった。…等上げればキリがない。 画像2: 画像3: 製品についてくる設定資料集に書いてある、ディレクター草壁よしお氏の流行に乗ってみましたというドヤ顔が伺えるコメントも相まって、誰も止める人がいなかったらこうなるという良い例となった。 唯一褒める点は、マップ移動SSは最低限やれば他のSSはスキップできるので、苦痛の時間が短かったこと、主人公の十四也くんがかわいかったことである。 生徒会長のルイは自分の役割を兄に放り投げる無責任、副会長のリシュリューはトンデモ校則の提案、熊が逃げ出したのに筋肉メイド1人に捜索させるだけで告知や対策をしていない等、登場人物は高貴な者としての自覚が全く足りていなかった作品であった。 本作を制作されたチュアブルソフトはノブレス・オブリージュの意味を辞書で調べることをオススメする。 以上駄文を読んでいただきありがとうございました。
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コンクリートのケージである水族館にも、火をつければ燃やせるものというのは、案外転がっているらしい。 屋外に出た展示エリアでは、ぱちぱちと音を立てながら、焚き火が熱と光を放っている。 天へ棚引く黒い煙は、本来ならば敵にとっては、獲物の位置を示す格好の目印だ。 しかし町中から離れたこのあたりには、今は人影は見当たらない。 どころか、恐らくこの高台なら、周辺を見回せる彼女の方が、相手を捕捉するのは早い。 (とはいえ、周りで何が起きているのか、全く分からないのも困りものね) 売店で手に入れた市販モノの紅茶で、なんとなく口寂しさを紛らわしながら。 従業員更衣室で手に入れた、制服を身にまとったダージリンは、一人道路を見やり思考していた。 火を炊いていたのは、もちろん、濡れて冷えた体を温めたかったという理由もある。 しかしそれ以上に大きかったのは、傍らで干されている、聖グロリアーナの学生服の方だ。 捨ててしまえばこのようなこと、わざわざする必要もなかったのだろう。 だが今着ている水族館の制服は、新品であるためか微妙に動きづらい。 何よりも、足元がおぼつかない現状なればこそ、自身を定義するアイデンティティに、縋り付きたかったのかもしれない。 (いえ、きっと) そしてきっとそれすらも、無意識の言い訳にすぎないのだろう。 要するに、濡れた服を乾かすために、ここに留まったダージリンは、動きたくなかったからこそそうしていたのだ。 カルパッチョの姿が水族館にないのは、既に河嶋桃達を追うために、この場を離れたからだというのは分かる。 そんな桃達を助けるにも、後を追わねばならないのも理解している。 だがそのことを、柄にもなく、恐ろしいと思っているのだ。 ここから出て町の方へ向かえば、きっと戦いがそこにあるから。 カルパッチョや風紀委員の少女のように、危険な考えを持った者と、出会ってしまう可能性があるから。 (仕損じれば、私は死ぬ) かつて二度争ったような、戦車道の試合場ではない。 ここで取り合うのはフラッグではなく、生身の人間の命だ。 それを奪われる感覚というのを、ダージリンは既に知ってしまった。 鉄砲水に襲われた時、きっと打ちどころが悪かったなら、自分は命を落としていただろう。 あの時の一瞬の恐慌を、意識していた時間は短い。 それでもその一瞬の恐怖は、今でもまざまざと思い出せる。 あの瞬間に味わったものを、もう一度突きつけられるのは、怖い。 意識を失った瞬間から、二度と目を覚ますこともなく、そのまま消えていってしまうのは、怖い。 (きっと、分かっていたことよ) 恐らくは狂った大洗の少女を、目の当たりにしたその瞬間に、どこかで理解していたことだ。 あの場で殺されると思ったからこそ、自分は救いなどという誤魔化しをして、手にした銃の引き金を引いた。 そのことを忘れたかったからこそ、耳障りのいい義務感で、矮小な自分から目を逸らしたのだ。 それでも、鎧は剥がされてしまった。鉄の理論武装は奪われ、裸の心一つだけが、まだ見ぬ殺意に晒されてしまった。 (だとすれば) 決断しなければならない。 ここから動き出すのなら、覚悟を決めなければならない。 見ないふりをしていた殺意に、真っ向から挑むという覚悟を。 きっとあの時の桃が、情けない声を上げながらも、どこかで握っていたであろう意志を。 これからのダージリンは、己の恐怖心を自覚し、その源に挑まねばならないのだ。 (誰のために……何のために?) 改めて、ダージリンは問い直す。 何ゆえに己は戦うのかと。 この身が戦いに臨むのならば、その原動力は何なのかと。 あるいは何のためになら、戦ってやることができるのだろうと。 (かつての自分は、どうだった) 一度目の叛逆を思い返す。 大洗女子学園が廃校に追い込まれ、その先に更なる戦乱の予兆を察知した、あの晩夏のことを追想する。 ライバル達を守ろうとし、文科省に刃向かったあの時、己を突き動かしたものは、果たしていかなる衝動であったか。 それは先程までのような、義務感が全てだったのか。 嘗められたままでは終われない。戦車道を侮辱するような、不当な行いは許しておけない。 そんな程度の感情だけで、国家権力に食らいつかんと、散々に根回しをしたのであったか。 (……そうね) 一瞬の間を置いて、少し、笑った。 (きっと、いいえ決して、それだけじゃなかった) きっとその答えはとうの昔に、自分の中で固まっていた。 あの幻の炎の中で、戦友の背中を見送った時、ダージリンは己の死以上に、そのことを恐ろしく思った。 たとえ付き合いの短い人間であっても、顔見知りが死ぬと思った時に、それは嫌だと拒絶したのだ。 (勝手に逝かせはしないわよ、まほさん) 黒服の少女を思い、告げる。 彼女だけでない。死なせたくないと思う者は、大勢いる。 たとえば、聖グロリアーナの生徒が、自分だけでなかった場合もそうだ。 次代を担うオレンジペコに、わがままに付き合わせてきたアッサム。 ルフナやルクリリにローズヒップなど、ひょっとしたらと思う顔が、次々と頭に浮かんでくる。 大切な後輩や友人達は、未だ隊長であるダージリンが、責任を持って守らねばならないのだ。 友と言えば、プラウダ高校の、カチューシャなどもそうだろう。 彼女はタメ歳の三年生だが、明らかに体格にはハンデがある。 到底一人では戦えないだろう。何なら副隊長とはぐれたことを苦に、一人涙しているかもしれない。 実力は認めるが、なかなかに困った奴だ。あれもしょうがないから自分が、助けに行ってやらなくてはなるまい。 そしてもちろん、それ以外にも、巻き込まれた学校は多数ある。 サンダース付属のケイなどは、こうしたアンフェアな戦場では、様々な試練にさらされるだろう。 アンツィオ高校のアンチョビも、お得意のノリと勢いが、この場で発揮できているかどうか。 知波単の西は特に心配だ。というかあの学校は全員心配だ。無闇に窮地に飛び込んで、怪我などしてはいないだろうか。 大学選抜の先輩方も、このような状況においては、混乱に囚われたりもするだろう。特に子供である島田愛里寿は、カチューシャ同様に危険だ。 継続高校の隊長のミカは……正直、よく分からない。何をしでかすかも分からないから、それはそれで心配かもしれない。 (そして、みほさんも) 最後に思い出したのは、かつてこの地で戦った、歳下の少女の顔だった。 思えばこの場の全ての縁は、きっと西住みほから始まっていた。 黒森峰女学園を離れ、大洗女子学園を立て直し、優勝を掻っ攫っていった勝利の女神。 大会で、あるいはエキシビジョンで。ある者は敵として対峙し、ある者は味方として共闘し。 そうやってあの歳下の少女と、関わり応援するようになったからこそ、この絆も紡がれたものなのだ。 全ての中心に、みほがいた。だからこそダージリンにとっても、その存在は例外なく、大きなものであると断言できた。 (いつになるかは分からないけれど) それでもどこかで機会があったら、もう一度だけ勝負をしよう。 どこかで生きているはずのみほに、ダージリンは胸中で語る。 聖グロリアーナ女学院は、現体制の大洗に、唯一勝ち越している学校だ。 それでもこれまでの勝負は、いずれも大洗側が、味方に足を引っ張られた、アンフェアな条件での勝負だった。 故にこそ、できるならばもう一度、彼女と戦ってみたい。 きっと今以上に大きくなる、そんな才能を宿した西住みほと、全く対等な条件で、戦車道の勝負がしたい。 そんな期待は、この状況に、臆せず飛び込んでいくための、十分な理由になるはずだった。 そうであると、信じたかった。 ◆ 一度屋内へと戻り、半ば乾いた学生服へ着替える。 奇跡のブルーに身を包むと、改めて物資を調達するために、売店コーナーへと向かおうとした。 そうして一階へと降りて、ふと、脇に視線を送った時に。 「………」 あの時目にしたイルカの体が、身動きを止めていたことに気付いた。 ガラスで傷つき、衰弱したまま、血を流し力なく鳴いていたイルカが、遂に命を落としていたのだ。 「……私には、貴方を救えなかった」 言いながら、歩みをそちらへ向ける。 かつりかつりと靴音を立て、イルカの元へと歩いていく。 手入れの行き届いた靴を、獣の赤い血に染めて、静かに眠る亡骸へと寄り添う。 「私達の争いに、勝手に巻き込んでしまったというのに、今の私には貴方のことを、弔うことすらもかなわない」 無辜の命が喪われたのは、身勝手な戦いが原因だ。 カルパッチョを止めきれず、反撃を許してしまったからこそ、このイルカは命を落とす羽目になった。 だというのにダージリンには、救ってやることがかなわなかった。 墓を立ててやろうにも、この巨体を水族館の外まで、引きずっていくことなどできやしない。 もしもチャーチルがあったなら。戦車を降りた只人の身は、こんなにも脆弱で、無力だ。 「ごめんなさい」 身を屈ませて、十字を切る。 せめてもの哀悼を示しながら、ダージリンは謝罪の言葉を述べた。 命を奪っておきながら、何もできない無力を詫びた。 けれど、代わりに一つだけ、握り締めた覚悟がある。 もうこの瞳に映す死体は、このイルカのもので最後にしよう。 きっとまごついている間に、喪われた命はあるかもしれない。 だとしても、せめて手の届く者は――愛すべき戦車道の仲間達は、この手で守り抜いてみせよう。 紋切り型の義務感でなく、共有した時間が育んだ、友情にこそ従って。 立ち上がると、ダージリンは、再び行くべき道へと戻る。 行く先にゴミ箱を見つけると、先程飲み切った紅茶のボトルを、ふわりとそこへ投げ入れて捨てた。 「レディを急かす殿方は無粋。けれどあまり待たせていても、愛想を尽かされてしまうものね」 工場で作られた市販の紅茶は、はっきり言って不味かった。 風味も香りもあったものではない。こんな状況でなければ、決して飲みたいとは思えない。 それは信頼する後輩が淹れた、本物の味を知っているからでもあり。 テーブルを彼女や仲間達と囲む、その空間がもたらす隠し味を、身をもって知っているからでもあった。 一人きりで寂しく過ごす、虚しいティータイムは終わりにしよう。 考えるべきことは山ほどあるし、そこから目を背けるつもりもないが、思案は歩きながらでもできることだ。 聖グロリアーナ隊長、ダージリン。長き雌伏の時を経て、これより死闘の地へと向かう。 恐れも憂いも何もかも、離別の悲嘆に比べれば、些細なものであると割り切り。 己が身よりも大事なものを、素直に守りたいと思える絆を、この手で救うのだと誓って。 【A-7・水族館・入り口/一日目・昼】 【ダージリン@フリー】 [状態]背面に打撲(応急処置済)、疲労(小) [装備]聖グロリアーナ女学院の制服、ワルサーPPK(4/6 予備弾倉【6発】) [道具]基本支給品、不明支給品(M3戦闘ナイフ、その他)、後藤モヨ子の支給品、水族館の制服 [思考・状況] 基本行動方針:殺し合いを止める 1:水族館の売店にて、物資を調達する 2:河嶋桃と島田愛里寿を助けるために、町の方へと向かう 3:できるだけ多くの参加者を救う。戦って死ぬのは怖いが、仲間に死なれるよりはマシなはず 4:何故まほの存在を幻視したのか? 彼女の安否が気がかり [備考] 後藤モヨ子の支給品の内、昭五式水筒、信号灯、スマートフォン、不明支給品(銃器)を獲得しています。 [全体の備考] A-7・水族館の敷地内にて、焚き火が行われました。近くにいれば、煙を視認できたかもしれません A-7・水族館の床に打ち上げられていた、一頭のイルカが死亡しました 時系列順 Back 諦めには進みたくないから Next 白い箱庭、赤いドレス 投下順 Back 諦めには進みたくないから Next 白い箱庭、赤いドレス 登場順 Back Name Next 022 越えるべき死線、叶わない死闘 ダージリン 040 鉄鍋のペパロニ! ~T型定規作戦~
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高貴なる者達 ノブレスオブリージュ 英連邦軍若手将校達によって成る一種の政治結社。 その究極目的は世界帝国たる大英帝国の復活であり、最も近い目的は豪州/囚人達の子孫からの英国独立である。 一部大貴族の後援と、実働部隊たるロイヤルネイビーを用いて近年レムリアの遺跡捜索活動を活発に行っている。